パナマ文書は陰謀?アメリカの企業や政治家のリストが少ない理由!

パナマ文書がアメリカの陰謀論のイメージ

連日話題になっているパナマ文書問題。

お堅いパナマ文書のニュースは専門家に任せて、当ブログでは多少ライトな感じで『パナマ問題』を読み解いていこうと思います(私の話は信じなくてもいいですからね・笑)

今回は、パナマ文書において、日本やアメリカの企業や人物・政治家のリストが少ない理由について考えてみました。 そこには『陰謀が隠されていたんじゃないか?』ということについて、多少、興味を持っている方もいるのではないかと思い、このようなテーマでお送りしていきましょう。

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パナマ文書にアメリカの企業や人物・政治家のリストが少ない理由

パナマ文書において、アメリカの企業や人物・政治家のリストが少ないという報道に疑問を感じた人は多いのではないでしょうか? 世界中が大きく揺れている中、そこには何か特別な理由があったのではないかと勘ぐってしまうのですが、調べてみると、ネット上でも色々な憶測が飛び交っています。

 

ではまず、『パナマ文書』とは何なのでしょうか?

パナマ文書とは、タックスヘイブン(税率が著しく低い or ない国や地域)にペーパーカンパニー設立の仲介をしていたパナマの法律事務所から顧客情報が流出した事件。 

代表的なところでは、習近平国家主席(中国)、プーチン大統領(ロシア)、キャメロン首相(イギリス)、グンロイグソン首相(アイスランド)や、他にもフランス、ギリシャ、イタリア、スペイン、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、シリア、インド、韓国などの政治家・公職者(またはその親族・友人)の名前がパナマ文書に列挙されており、世界中の大富豪や資産家たちがタックスヘイブンを利用して税を逃れていたことがバレてしまって、いま世界各国で大きな問題となっています。

 

おや?アメリカの名前がない・・・。

パナマ文書には各先進国の首脳陣や政治家たちが名を連ねているのに、米政治家の名前がほとんどないのはおかしいと思った人も少なくないでしょう。

しかし、米国人の名前が全く出ていないわけではありません。

■米商務長官の親戚や米音楽産業のドンの名も

現在までに報道されている、「パナマ文書」に含まれる米国人の名は、中国生まれで、米国に帰化したウォール・ストリートの金融業界大物、ベンジャミン・ウェイ(魏天冰)氏、富豪で不動産王のイゴーリ・オレニコフ氏をはじめ、マサチューセッツ州を拠点とする著名実業家のジョナサン・カプラン氏などである。

さらに、元ハリウッドの有名子役であり、ハイアット・ホテルズの遺産相続者の一人でもある、リーセル・プリツカー・シモンズ氏の名もある。彼女は、現在、米商務長官を務めるペニー・プリツカー氏の親類であり、「パナマ文書」がオバマ政権中枢を巻き込むスキャンダルに発展するのか、興味のあるところだ。

また、ハリウッド関係では他にも、米音楽産業のドンで、映画プロデューサーでもあるデヴィッド・ゲフィン氏の名が挙がっている。

引用元:「米国は税逃れ天国」パナマ文書が米国で騒がれない本当の理由

 

このように、アメリカでもかなり有名な人物もパナマ文書の影響を受けていることがわかります。

しかし、パナマ文書でタックスヘイブンを使った租税回避の実態を知らされた世界の人々にとっては、アメリカという大国の割にはリストに名前が挙がっていないという印象を抱くようです。

このことについて、ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)『米国人の名前が少ないのは、国内(デラウェ州・ネバダ州など)で同様の租税回避ができるため、わざわざパナマを利用する必要がなかったからだ』という見解を示しています。

アメリカのパナマ文書の人物リスト者のイメージ

ここでひとつの疑問が浮かびます。

『じゃあ、米国内でのタックスヘイブン(租税回避)は問題にならないの?』

 

たとえば、アメリカ国内のタックスヘイブンで有名なデラウェア州などは、日本企業や日本人にも人気のタックスヘイブンですが、人口89万7934名に対して94万5326社存在しています。 

デラウェアはタックスヘイブン(租税回避地)としてはあまりにも巨大なのですが、その理由として、企業にとって税制上かなり優遇される法律のもと、ペーパーカンパニーに対する秘匿性が高いという点が挙げられます。

【金融秘密度指数】2015年度

1位:スイス
2位:香港
3位:アメリカ
4位:シンガポール
5位:ケイマン諸島
6位:ルクセンブルク
7位:レバノン
8位:ドイツ
9位:バーレーン
10位:アラブ首長国連邦
11位:マカオ
12位:日本

引用元:Tax Justice Network

これはリークによって明らかになる前のパナマと同じで、その実態が把握しきれない部分が多く、2009年にTJN(タックス・ジャスティス・ネットワーク)は、デラウェア州の存在を理由に金融秘密度指数でアメリカを1位に挙げたこともありました。

さらに理由があります。 パナマやケイマン諸島など、米企業が国外のタックスヘイブンで上げた利益を国内に引き上げる場合、連邦税を避けられないという事情があるのですが、デラウェア州であれば州法をうまく利用して租税回避をすることが可能だと言われているからなのです。

デラウェア州政府としても、ペーパーカンパニーの維持費など、年間10億ドルという収益を上げていることもあり、なかなか実態解明までその手が伸びないといった状況なのです。

 

まとめると以下のようになります。

・米国人・企業にとってはデラウェア州で租税回避が間に合うし、利点が多い。

・わざわざ国外のタックスヘイブンを利用する理由がない。

・実態が解明されていないだけで、パナマ以上の租税回避が行われている。

 

こういった理由もあり、今回のパナマ文書ではアメリカ人・企業などの名前が少なかったと考えられます。

しかし、逆にこのことがきっかけでデラウェア州の闇に世界中の目が向くようになったのも確かです。

パナマ文書にアメリカのリストが少ないもう1つの理由

パナマ文書とアメリカIRSの関係のイメージ

パナマ文書にアメリカの企業や人物・政治家のリストが少なかったのは、もう1つ理由があります。

それは『IRS』(アメリカ合衆国内国歳入庁)の存在です。(連邦税に関する執行、徴収を司る機関で、日本でいう国税庁がイメージとしては近いでしょう)

アメリカでは、このIRS』監視と罰則が厳しいため(預金残高の半分以上のペナルティ)、米企業は脱税行為と見なされるようなリスクを負う節税に対して、非常に慎重になります。

 

さらに2010年3月18日、『FATCA』(Foreign Account Tax Compliance Act)が法律として定められ、アメリカ国外の金融機関に米国人の顧客口座の報告を義務化が命じられました。

この『FATCA』の罰則も強烈(営業停止命令や多額の罰金)で、この法律が施行されて以降、海外タックスヘイブンの金融機関は米国人との取引には消極的になったと言われています。

 

例えば、『IRS』(アメリカ合衆国内国歳入庁)から海外金融を利用した租税行為が脱税だと指摘されると、罰金によるペナルティが1万ドル以上科され、計画的なものである場合だと禁錮刑に処されることもあります。

このような理由から、アメリカ国内の企業や資産家が、わざわざ海外のタックスヘイブンを利用することはないと言われています。

 

もちろんその背景には、海外タックスヘイブンへの資産隠しやマネーロンダリング(資金洗浄)を防止する目的があるからなのですが、これは何もアメリカだけでなく、世界経済の安定化や犯罪防止として、国際的に取り上げられている問題です。

その甲斐もあってか、パナマ文書以前より、徐々に悪質な租税回避の実態が明らかになっている傾向にあります。

2015年2月には、鉄壁と言われたスイスの大手銀行HSBCから大量の顧客情報が流出し、巨額の脱税指南が明らかにされ(スイスリークス事件)、今ではスイスのほとんどの金融機関が米国人との取引を拒否しているという現状があります。

スイス銀行タックスヘイブンのイメージ

スイスの銀行は秘匿性が高く(クチが堅い)、公にできないカネを預ける顧客であってもその守秘義務を必ず守るというイメージは、人気漫画「ゴルゴ13」において凄腕スナイパーである主人公が”人殺しの契約”を成立させた時に発するお決まりの「報酬はスイス銀行の口座に振り込んでくれ・・・」というセリフからも、多くの日本人に根付いていよう。

引用元:http://kasiko.me/英国銀行hsbcが脱税指南-スイスリークス事件/

 

アメリカ国内のタックスヘイブンを利用するメリットと、国外のタックスヘイブンを利用するリスクを秤にかければ、パナマ文書に米国人のリストが少なかった理由が、なんとなく見えてくるのではないでしょうか。

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パナマ文書に陰謀論の噂?

パナマ文書について、ロシアのプーチン大統領は『CIAの陰謀だ!』と言ってアメリカを批判しています。

まぁ、これをプーチン大統領の逆切れと取るかは人それぞれですが、理由がわからないと、それもなんとなく『あり得るのかな?』と考えてしまいそうになるし、アメリカ国内企業や政治家のリストが少ないのも手伝って、そういった方向に行ってしまうのでしょう。

そして、『ICIJ』(国際調査報道ジャーナリスト連合の本部が米ワシントンにあることや、創設者のチャールズ・ルイス氏が米国人であることも陰謀論の一端としてあるのかもしれません。

さらに、南ドイツ新聞に情報提供した謎の人物の存在。

『世界から犯罪を無くしたい』という動機で情報提供されたというパナマ文書のデータですが、これをそのまま鵜呑みにするのかどうかで、かなり印象が変わることは確かです。

ICIJとパナマ文書の陰謀イメージ

他にも、ICIJのバックが怪しいと指摘している記事もありました。

それらを紹介しましょう。

■調査報道に米政府の資金

ICIJには政府機関からの直接拠出などないようだが、ICIJのパートナーとなっている「組織犯罪・腐敗報道プロジェクト(OCCRP)」に対して、実は米政府資金が贈与として提供されている。

(中略)

今、OCCRPのホームページでトップに掲載されているのは、パナマ文書に関するICIJの記事だ。このほか、プーチン大統領絡みの腐敗、ウクライナの汚職や治安の混乱、家具会社イケアの木材伐採やマフィア、麻薬組織などの問題が取り上げられている。

引用元:CIAの陰謀か? 「パナマ文書」をインテリジェンス的に読み解く – 春名幹男

 

■「CPI」の背後にいる恐ろしすぎるスポンサーたち

「CPI」の財政を支えているのは、個人や慈善財団からの寄付だ。総額1000万ドル(約11億円)に上る予算を提供している組織のうち、代表的なものを以下に示そう。熱心なトカナ読者であれば、もうおわかりだろう。そこには、陰謀論で語られるところの「世界を陰で操る組織」が名を連ねている。

・ ロックフェラー財団
・ フォード財団
・ カーネギー財団
・ W.K. ケロッグ財団
・ オープン・ソサイエティ財団

■「パナマ文書」公開の背景を語らないメディア

 いかがだろう。このように「パナマ文書」を公表したICIJの実質的スポンサーたちの名を並べてみると、一癖も二癖もある“油断ならない”組織ばかりであることがわかるだろう。彼らには彼らなりの「理想とする世界」があり、「パナマ文書」公開も、それを実現するための手段だったとしたら……。今回のリークが、ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席に及ぼす影響は決して小さくないと考えられる。一連の経緯について、「西側のエリートたちにとって不都合な人物たちを陥れるための陰謀だった」と考えるのは早計だろうか?

 日本国内を含め世界の報道機関が、「パナマ文書」を公開した報道機関の背後にいる“彼ら”の存在について一切報じる姿勢を見せない点も気がかりだ。NHKさえも「パナマの法律事務所の文書が流出し」との一文で済ませ、その背後で糸を引く、数々のステークホルダーの存在に触れようとしない。本来、このような情報流出が起きた際には、「それでもっとも利益を得るのは誰なのか」を考える必要があるはずだ。

引用元:世紀のリーク「パナマ文書」ヤバすぎる黒幕が特定される! 流出元スポンサーである超有名財団5つとは?

アメリカ陰謀論のイメージ

【関連記事】
⇒パナマ文書問題まとめ

陰謀論については、読み物としては面白いのですが、それを信じようと思うには話が飛躍し過ぎているような気がしないでもないです^^; ただ、最近の日本経済の動向や社会情勢を見て、何らかの意図があるという仮定のもと考えると、しっくりくる部分があるのかもしれませんね。

それを今回のパナマ文書に当てはめるかどうかは別として、現実問題として、世界的に見て税改正を行う時が来ていることは間違いないでしょう。

それとも、それをどこかで笑ってみている人がいるのかもしれませんが、だからといって無視する問題でもないというのが、私たちの本音なのではないでしょうか?

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2 Responses to “パナマ文書は陰謀?アメリカの企業や政治家のリストが少ない理由!”

  1. 新 貴博 より:

    パナマ文書の背後に潜む存在をご指摘くださって、ありがとうございます。これでこの問題を立体的に理解することにつながります。
    とりあえず、日本の腐敗しきった政治経済社会情勢を変えることにつなげるべきであると思います。

    • はしもこ より:

      大変勉強になります。
      この問題で世界中と日本のメディアの扱いの差に疑問を持っていましたので。もともとメディアから流される情報はほぼ信用していませんが。
      ともあれなにか裏がありそうなリークとタイミングですね。今後の世界各国のこの問題に対する対応と民衆の反応をながされずしっかり見ていきたいとおもいます。

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