英国EU離脱がなぜ悪影響なのか簡単に!今後再投票の可能性は?
英国EU離脱のニュースが世間を賑わせていますが、当サイトでも
『EU離脱がなぜ起きたのか?』
『そして、それは私たちにとってどのような影響があるのか?』
ということについて、普段、このようなことにあまり興味が無い初心者の方にも、できるだけ簡単にわかりやすくお伝えする主旨で英国のEU離脱ニュースをシェアしてきました。
今回も『簡単にわかりやすく解説していきましょう』ということで第三弾ですね^^
前回記事『EU離脱とは何か?メリット・デメリットを分かりやすく簡単に説明!』では、イギリスや日本、世界においてのメリットデメリットを見ていきましたが、圧倒的にデメリットが多いことを世界中からツッコまれた英国人たちは、
『ノーカン、ノーカン!今のは練習!こっから本番やで!』
と言わんばかりに再投票を求めているそうです。
(色々と大丈夫?)
さらにはGoogleで
『EU(欧州連合)って何?』
『EU離脱するとどうなるの?』
という英国からの検索が急上昇しているとのこと。
すでにワチャワチャ感漂うイギリス民の慌てっぷりに、笑っていいのかどうなのか迷っているのが私たちということなのかもしれません(¯―¯٥)ムム…
※この記事は普段、経済に興味のない初心者の方にもわかりやすいように、多少表現が抽象的だったりユーモアを交えて解説しています。
英国EU離脱がなぜ悪影響なのか簡単に!
前回に引き続き、英国EU離脱がなぜ悪影響なのかを簡単に説明していきたいのですが、『この問題が一体何なのか?』ひとことで言うと、次のようになります。
個人の幸せか?全体での幸せか?
要するに、今回の英国EU離脱は、イギリスが個人の幸せを選択したということですね。
個人はイギリスで、全体というのはEU(欧州連合)です。
そして、その影響は世界に響き渡り、
英国へ投資していた人や企業はショックを受けます。
違うもので例えてみましょう。
個人はキムタクで、全体というのはSMAPです。
そして、その影響は業界に響き渡り、
SMAPファンや仲の良い芸能人はショックを受けます。
大体こんな感じでしょうか(^ν^)♪
これからこの記事を読み進めていく上で、すべてSMAPに脳内変換すると理解が深まるかもしれません(笑) ちなみに、キムタクを中居くんに変えてもらっても構わないと思います^^
要するに、EU内で第2位の経済力を持つイギリスがEU(欧州連合)を抜けると、世界中の人はどう思うかってことですよね。
『いややわー、この人ら内輪もめしてはるわ。感じわるっ!』
ってことで、『イメージダウン=経済状況悪化』を招いてしまいます。
単純な話、世界経済は今、アメリカ・中国・欧州で回っているのですが、イギリスは欧州の中で世界経済の窓口的役割でした。 そのイギリスがEUから抜けてしまうと世界経済のバランスが一時的に崩れてしまいます。
その影響は大きく、イギリスがEU離脱を賭けた国民投票日からすぐに為替に表れ、多くの投資家がポンドやユーロを中心とした通貨価格の大変動に巻き込まれることとなりました。
(国民投票の日の為替投資家イメージ)
『為替(かわせ)って何なんだ?』という、おちゃめなロケンローラーのために簡単に解説しておくと、『ドルや円やユーロなど、外国間で交わされるお金の取引によって決まるその国のお金の価値』のことです。
今回の英国EU離脱の場合であれば、世界中の投資家から『あいつらケンカ別れしよった!アホやなー。ワイらも手ぇ引いとこっ!』という心理が働いて、イギリスのポンドや、EUのユーロなどが大量に売られてしまうことになります。
すると、お金の価値がドルや円などに集まるので(なるべくユーロ圏と関係ない安全なところにお金を移動させる)、日本などは一時的に超円高になってしまうということですね。
ちなみに日本の政策が『円安推奨』しているので、日本経済的には悪影響であったと言えますし、今後の為替も円高傾向になるのは避けられないという予想もされています。
そうなると次は、海外の投資家から『円高傾向の日本はヤバイんじゃね?』という心理が働いて、日本の株が売られることになるので、世界的に経済悪化の影響が連鎖していくと考えられているのです。
英国EU離脱が及ぼす影響
なぜ英国がEU離脱を選択したのかという話で、前回伝えることができなかったのが、『EU離脱派の老人層』vs『EU残留派の若者層』という構図が及ぼした影響についてです。
以前大阪でも、橋下徹前市長が『大阪都構想』を賭けて選挙に挑んだことがありましたが、その時も高齢者層が都構想反対を勝ち取ったことが話題になりましたね。
その時と同様に、イギリスの若者たちもこう思いました。
『マジあり得なくね?』
何があり得ないのかというと、『老い先短い年寄りが若者の未来を奪うのがあり得ない』ということなのですが、私はこの部分はかなり深い問題だと思っています。
まず、『なぜ老人と若者で意見が分かれたのか?』ということを簡単に説明していきましょう。
(離脱派から残留派へメッセージ)
離脱派の老人の考え方
古き良き英国を誇りに思う
これ以上税金を移民に使うな!
英国紳士の気高さはどこにいったんじゃ?
ノーサンクス!グローバル社会
残留派の若者の考え方
貧困より心の豊かさ
国境なき世界には可能性がある!
インターネットが世界を変える
ウェルカム!グローバル社会
このような考え方の違いが、今回のイギリスの国民投票の結果に表れたと思うのですが、この構図は非常にわかりやすいと思うんですね。 なぜなら、これはわりと日本人にもそのまま当てはまるからです。 ただ、その考えでいくと、
え!年寄りが一致団結して歴史を動かしたの?
ってなるじゃないですか。
ま、実際なってるんですけど(笑)
これは、英国が英国としてのアイデンティティーを求めた結果であり、要するに、グローバル社会への壁を必要としたということです。
(英国のEU離脱派へひと言)
20世紀はベルリンの壁が壊されたり、ソ連が崩壊したり、さらにはインターネットが世界をより身近なものにしたことから、世界は一つになるという幻想を抱きました。 しかし、このようなグローバル社会が国を豊かにしてくれる一方で、移民や難民が国境を越えて豊かな国に集まり、新たに様々な問題を抱えるようになりました。(もちろん、すべての移民・難民がそうではない)
イギリスは今回の国民投票で高齢者層を中心に、これ以上グローバル化する政府の政策に対して『NO!』という答えを示したのです。
ただ、これは離脱派が上回った理由の一部に過ぎないので、詳しくは前回記事『EU離脱とは何か?メリット・デメリットを分かりやすく簡単に説明!』を参考になさってくださいね。
イギリスが今後再投票する可能性は?
今回の英国EU離脱が決定したことで、世界中の人が
Really?
というリアクションだったそうですが、それだけこの投票結果にイギリス人が憤慨していたという意味が込められているのかもしれませんね。
もちろん、こうした世界中の人たちの反応を見て
え!ちょ!ミスったったかもしれんwww
という、あわてん坊やうっかりチェリーボーイがいたのも確かです。
そんな『残留』に票を投じた人たちが、『こりゃいかんぞい!』という感じで再投票を求める署名活動をしているそうなのですが、再投票される可能性は現時点では低く、時すでに遅しでしょう。
ただ、傍から見ている私たちが予想していたEU残留のメリットが打ち崩された背景には、どのような意味があったのか気になるところです。
正直なところ、EU残留の方が経済的なメリットは多いはずだったのですが、英国民は移民難民にNOと言えるが経済的デメリットが大きいEU離脱を選択しました。
これもなんだか日本が民主党政権になったときと被ってしまうのですが、当時の日本国民が自民党に不信感を感じていたことや、目先の利益がわかりやすいバラマキ政策に目を奪われていたことと、まったく同様のことがイギリスで起こっています。
例えば、キャメロン首相のパナマ文書でのタックスヘイブン問題や、いわゆる貧困層に対する経済的な置き去りからくる不信感、EU(欧州連合)へ週350万ポンド(約480億円)支払っている分をNHS(イギリスの国民保健サービス)に回せるなど、既存の政権批判と夢見がちな政策が英国民の心を掴みました。
しかし、この3億5,000万円という数字にもイマイチ根拠がなく、あったとしても毎週NHSに回るわけがないのですが、やはりこういった離脱派の広報戦略が功を奏し、今回のEU離脱に繋がったと言われています。
いま、英国民は必死になって自分たちの立場をネット検索しています。
離脱派民
『自由を勝ち取ったどー!!!』
オレたちの勝利を検索してみるかー(カチャカチャ)
↓ ↓ ↓
検索結果
『後先考えず選択した未来…』
『選挙に感情を優先させた愚かな英国民』
『離脱後の政策は…Nothing』
↓ ↓ ↓
離脱派民
『oh my…(@_@;)』
で、結果。
国民投票やり直そうぜ?
ということになってます(笑)
しかし、1,741万人の国民がEU離脱に賛成票を入れているわけですから、たとえ数百万単位の署名を集めたとしても再投票の可能性は低いでしょう。 それに、『結果に対するクレーム』はまったく持って紳士的ではありませんからね。
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イギリス国民がEU離脱を後悔し始めている理由について
EU離脱がなぜダメなのか散々言われていたことですが、現政権への不信感から、結果的にオオカミ少年の話みたいになってしまいました。 悪い方向にならないことを祈りますが、こうした国民投票の結果が日本や世界各国に大きな影響を与えたことは間違いありません。
そして、こうした英国の決断から色々と学ぶべきことが多いことも、また、間違いないということで…^^;