人形供養淡嶋神社の日本人形がUSJホラー企画に使われて苦情?

淡嶋神社境内の日本人形

毎年恒例となったUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の人気企画ホラーナイトですが、今年2016年は和製ホラーアトラクション『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』が人形供養で有名な淡嶋神社の日本人形を使用しているということで物議が醸し出されています。

これはマジで怖いホラーコンテンツをぶっこんできたなと思ったのですが、ジョークの分かる若者が集まるUSJならではの企画と考えれば面白いかもしれません。 しかしながら、この事態を重く受け止めているのが日本人形協会で、USJと淡嶋神社に対して抗議文を出したとのこと。 さて、立場が違えば意見も変わってくるこの問題について今回は見ていきたいと思います。

USJ2016の和製ホラー企画の日本人形に苦情?

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大阪のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)で、初となる和製ホラーアトラクション『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』が期間限定(2016年9月10日~11月6日)で開催されています。

ちなみに小学生以下は制限がかかっており、いわゆる誰でも楽しめるお化け屋敷ではなく一歩進んだホラーアトラクションです。 館内は、薄気味悪い廃村をイメージしており、そこにある朽ち果てた神社の中で安置されている数百体の日本人形の中を歩いていき呪いを沈めるというウォークスルー型となっています。

今回、このアトラクションに展示されている日本人形が人形供養として実在する淡嶋神社から借り出されたということで、日本人形協会から『日本人形のイメージを損なう営業妨害である!』とクレームがついているのですが、一応、USJ側としては『このアトラクションはフィクションであり、実在する人物、団体、史実等とは一切関係ありません』と注意事項に明記しています。

USJの日本人形を使った和製ホラー企画

日本人形協会はメーカーなど全国約400社が加盟しているのですが、大阪といえば松屋町筋商店街が日本人形では有名ですね。 USJと松屋町筋商店街といえば車で30分ほどの距離ですが、今回のUSJの日本人形利用の問題点について大阪市内のある人形メーカーは次のように語っています。

「我々が作った市松人形などは、本来『子供の成長を見守る』『元気に育ってもらいたい』といった願いが込められたものなんです。このお化け屋敷では、人形と目が合ったら恐ろしい呪いがかかるといった説明がされていました。そんな誤った認識を広めてもらっては非常に困ります」

引用元:東スポWeb

うーん。

ドキュメンタリーでそういう説明があったならわかるんですが、海外資本のテーマパークのいちアトラクションですからね。 フィクションであるのは当たり前ですし小学生以下は入れないR-12指定なので、そこまで目くじらを立てる問題でもないような気がしますが…。 ただ、次の言い分はわかります。

「人形供養は、昔から大切にかわいがってきた人形を手放さなければならないケースなどさまざまな思いが込められています。全国の寺社で人形供養が行われていますが、そういった依頼主の方々の気持ちを尊重して、丁寧に読経し供養し、安心してもらうのです。なのに、勝手に二次使用するなんて考えられません。これから人形供養を考えてる人も『何に使われるか分からない』と不安になってしまうでしょう」(同)

引用元:東スポWeb

人形を供養するというのは、日本人であれば理解できる文化風習です。 

供養に出した人からするとテーマパークで呪いの人形扱いとして貸し出されるのは、おそらくかなり斜め上の発想なので想定していないはずでしょうから、このような苦情が出てきてもおかしくないでしょう。 ただ、これはあくまでも製造メーカーの話であり、そもそもは日本人形協会からの『日本人形を呪いや祟りといった恐怖の対象として扱っていることが小売業者への営業妨害につながる』という苦情から派生した問題であるということですね。

ちなみに日本人形協会への返答としてUSJ側は『法的根拠に基づいていない話だが、貴重な意見として参考にさせていただく』とのことで、今後、特に変更なくアトラクションを続けるそうです。

USJ側からは良い宣伝にもなり、ホラー要素が一層かさ増しされた感じでしょうか? おそらく、今回はUSJ15週年プレミアムのやりすぎ企画ということで、今後、伝説のアトラクションとして語り継がれるでしょう。 ターゲットが刺激を欲する若者たちなので、USJ側からすると文化に対する理解の違いどころか、体感型ホラー映画のようなスタンスで楽しんでもらえれば良いというだけの話なのかもしれませんね。

人形供養淡嶋神社の日本人形とは?

USJの和製ホラーアトラクションの日本人形(USJアトラクション館内の様子)

USJの和製ホラーアトラクション『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』で使用されている日本人形は、なんと約600~800体とも言われているそうですが、その中のいくつかは本当に念のこもった人形がありそうです。

そう考えると、霊感のある人間は冗談でも入りたくないアトラクションですが、世の中にはお金を払ってでもお化け屋敷やオカルトスポットに行きたい人もいることはたしかです。 まぁ、日本の文化でも肝試しという言葉が残っているくらいですから、別におかしなことではないでしょう。

さて、ここで気になるのは人形供養で有名だと言われている淡嶋神社です。

淡嶋(あわしま)神社は和歌山県和歌山市加太にあり、雛人形を始めとする日本人形を供養する神社として有名なスポットです。 神社には、境内一円に奉納された2万体ともいわれる様々な人形が安置されており、ある意味異様な雰囲気のある場所として知られていますが、神社側は『人形はもともと愛されるために作られたものだから怖くはありませんよ』というスタンスで飾って(?)あるそうです。

この淡嶋神社のホームページには次のような記述がありました。

Q. 髪の毛が伸びる人形があるとテレビ等で見ましたが、本当にあるのですか? なぜ伸びるのですか?

A. 本当にあります。人形は見てもらったり遊んでもらったりするために、生まれてきたものです。 そのため、人に注目を集める為に何らかの奇怪的なことを起こすことがあります。 悪いことを起こす人形はまず、ありません。

引用元:淡嶋神社HP

昔からある髪の毛が伸びる日本人形の話は誰でも耳にしたことがあると思いますが、人形供養の権威として知られる淡嶋神社からすると本当にあるとのこと。

余談ですが、人形に限らず『目』のあるもの(ぬいぐるみ等)って捨てる時に心理的な抵抗が生まれるそうです。 なので、そのままゴミ箱に捨てることができずに、このような人形供養のある神社に持ち込んで供養という形で処分することは多いと聞きます。 少しオカルトっぽい話ですが、人形(ひとがた)の作りのものの方が霊や念が宿りやすいというのもよく聞く話なので、やはり神社で供養させたり安置させておきたいという人がいてもおかしくはないのかもしれませんね。

USJと淡嶋神社のどちらに問題?

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USJの和製ホラーアトラクション『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』には、そんな人形供養の淡嶋神社の日本人形が数百体展示されているとのことで、今回は日本人形協会が、USJと淡嶋神社に対して抗議文を送ったとのことですが、日本人形協会の苦情をよそに色々な議論が巻き起こっています。

問題点を大きく3つにまとめると次のようになります。

  • USJ側が日本の文化をホラーに見立てた企画に問題がある。
  • 淡嶋神社が供養人形を貸し出したことに問題がある。
  • 文化の違いはあれど、USJ側のドライな対応に問題がある。

 

USJ側からするとエンターテイメント上の演出にリアリティをもたせただけの話でしょうが、このような宗教上・文化風習上のクレームが出てしまったので、残念ながら来年以降は二度と出ない企画でしょうね。 ただ、それなら視聴者数の面からみてもテレビの方が影響力が強いので、今後は日本人形系の怪談話やドキュメントホラーについても同じようにクレームをつけられそうですが、その辺りはどうなんでしょう?

 

淡嶋神社日本人形を使ったUSJ和製ホラーアトラクションの内容

これを大人のジョークと捉えるか、一線を越えた悪ノリと捉えるか、人それぞれ意見が分かれるところですが、USJ側からすると期間限定のホラー企画だし何も問題ないというスタンスでいくでしょうね。 今回、USJ15週年のキャッチコピー通り『やり過ぎだよぉー!』となったわけですが、USJのCMに関わったベッキー、スマップ、東方神起が芸能運を落としたように、広瀬すずにものr…(以下略)。

まぁこれはジョークですが、ジョークも行き過ぎるとクジョ―になるわけで…、法的に問題がないと回答したUSJに反感が集まるのは道理ですが、それ以上に問題なのは淡嶋神社なのではないでしょうか?

やはりテーマパークの企画を知らなかったとは考えられないし、USJ側から無償提供を求められたわけでもないでしょうから、この辺りの倫理観が問われているのだと思います。 『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』に飾られてる人形は丁寧に安置されているそうで、要するにイメージが悪いことが問題なのだそうですが、日本人形を貸し出した淡嶋神社『よりたくさんの人に見てもらうことは人形にとっても悪いことではない(供養になる)』と考えているとのこと。 ただ、恐怖の対象として見られることは、淡嶋神社の言う供養ではないと感じるのは仕方がありません。

人形供養には水子供養や亡くなった人の形見として奉納する場合も多いので、そこは淡嶋神社がきっちりと線引をするべきだったかもしれません。 そこに悼む心があれば、簡単にテーマパークのアトラクションに貸し出すことはなかったように思えるのですが、なんとももどかしい話です。

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