千葉県流山市牛乳アレルギー事件…母親を責めないで欲しい

牛乳アレルギーイメージ

2016年12月11日、千葉県流山市で牛乳アレルギーの5歳の娘に牛乳を飲ませたとして、母親が逮捕されるという事件がありました。

実は私の家族にも牛乳アレルギーが二人いるので、このニュースを知って非常に驚いたわけですが、特に母親が5歳まで牛乳アレルギーの子を育てておいて、突然、牛乳を飲ませるような行動に走ったことが信じられなかったからです。

牛乳アレルギーは、幼児の場合なら乳製品が皮膚に触れただけで腫れ物ができたりと、かなりデリケートなアレルギーなのですが、母親はそれまでかなり慎重な子育てをしてきているはず

母親が娘に牛乳を与える状況は考えられませんし、そもそも牛乳アレルギーによるアナフィラキシーショックは命にかかわる症状なので、何かあったらすぐに対応してくれるかかりつけの病院もわかっているものです。

そこで考えられるのは、育児疲れによる自暴自棄な行動。

いや、しかし…。

何か引っかかるこの千葉県流山市の牛乳アレルギー事件ですが、詳しい状況をニュースで見てみると、自宅近所の児童相談所に育児の相談を何度かしていたとのこと。

しかし、今年4月18日から8月9日まで5回にわたって訪れた相談(子育て110番を含む)にも、児童相談所からは具体的な育児緩和の対応はなく、今回、母親のストレスがそのまま5歳の長女に向かってしまったのではないかとみられるのです。

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千葉県流山市牛乳アレルギー事件

千葉県流山市牛乳アレルギー事件のニュース

2016年12月11日、千葉県流山市に住む35歳の母親が、牛乳アレルギーの5歳の長女に牛乳を飲ませアナフィラキシーショックを起こさせて殺害しようとしたとして、千葉県警流山署は13日までに、母親の自称会社員、佐久ちはる容疑者(35)を殺人未遂容疑で逮捕したとのこと。

千葉日報に事件の経緯が次のように書かれています。

逮捕容疑は11日午前9時ごろ、自宅で長女が牛乳アレルギーと知りながら紙パックの125ミリリットル入りの牛乳を飲ませ、全身の発赤、呼吸苦、血圧低下、などのショック状態を引き起こさせて殺害しようとした疑い。

長女が苦しむ姿を見て佐久容疑者が「アレルギー症状で呼吸がおかしくなっています」と救急車を呼んだ。

症状は快方に向かっているという。

引用元:千葉日報オンライン

千葉県警流山署によると、牛乳アレルギーによるアナフィラキシーショックを起こした5歳女児が運ばれた病院から『虐待の疑い』で通報があったとのこと。

母親の佐久ちはる容疑者は5歳女児と2人暮らしで、牛乳を飲ませたことを認めていますが、精神状態の不安定を訴え、殺意については否認しているそうです。

 

牛乳アレルギーによるアナフィラキシーショックについて

「なぜ、牛乳アレルギーの子供に牛乳を飲ませたんだろう…?」

ここが率直な疑問なのですが、ひょっとして、長女のアナフィラキシーショックを見るのは今回が初めてだったのでしょうか?

私も子供が牛乳アレルギーなのですが、初めてそれに気がついたのは粉ミルクによるアレルギー症状がでた時。 さすがに驚いて真夜中に病院に走ったのですが、アナフィラキシーショックまでひどい症状に至らないまでも、子供のアレルギー反応に親は動揺してしまうものです。

ウチの場合は嫁が牛乳アレルギーなのですが、義理親に話を聞くと、子供のアナフィラキシーショックを見た時、初めて牛乳アレルギーの怖さを知ったそうです。 それまでは注意しながらも、「絶対に気をつけなければならないという意識が弱かったよ。だって、(アレルギーによる重篤な症状は)わからないものだからね」と教えてくれました。

 

想像ですが、アレルギーのない親がアレルギーを持った子供を育てる時、あまりに条件が厳しくてストレスを感じることもあると思います。

特に大変なのは外食です。

子供が好きそうな食べ物には、かなり沢山の種類に乳成分が含まれてるもの。

意外なもので言うと、ラーメンやパン、ファストフードなどはほぼ危険だと言えるので、外で食事をする時は何かと大変だし、母親だって好きなものを食べづらい状況なのです。

 

今回の千葉県流山市の牛乳アレルギー事件の報道では、母親は児童相談所や警察に何度か育児相談を持ちかけており、自らも「精神状態が不安定だった」と自供していることから、その辺りは十分な対応ができていたのか気になるところです。

牛乳アレルギーの娘の殺人未遂で逮捕された母親を思う

千葉県流山市牛乳アレルギー事件、母親の供述

牛乳アレルギーの娘に牛乳を与えた母親については賛否両論あることでしょう。

しかし、この母親は5歳の長女と二人暮らしで、重度の牛乳アレルギーを抱えた娘を支え育ててきた存在です。

それが、子育てによるストレスが原因とみられる精神的な不安定を引き起こし、絶対ダメな牛乳を娘に飲ませてしまった…。 長女の苦しむ姿を見て我に返った母親は、自ら119番に連絡し、救急隊が到着した時にはアナフィラキシーショックの症状を緩和する薬を注射して対応していたそうです。

母親は「長女は微量の牛乳を飲む治療を受けていた」と説明した上で精神的な不調を訴え、殺意を否認しているとのことですが、この事故状況を思うと胸が苦しくなります。

 

2016年7月22日には、「子供の面倒を見きれなくて子育てができないから、(子供を)預かって欲しい」といった内容で千葉県警流山署に相談し、警察からもネグレクト(育児放棄)の可能性があるとして地域の児童相談所に通告していたとのこと。

その後、母親が実父に子供を預けると話したということで、児童相談所は緊急性はないと判断したといいますが…。

同相談所によると、佐久容疑者は4月18日から8月9日まで5回にわたり、同相談所や子ども育児110番に育児相談を寄せていた。

その都度ケースワーカーが対応し、長女の身体や保育園への登園状況を調べたが問題はなく、母親の状況も落ち着いたと判断したという。

逮捕を受け同相談所の八田学次長は「通常の対応だったと思っているが、事件が起こってしまい、不十分な部分がなかったか検討する必要がある」とコメントした。

引用元:千葉日報オンライン

柏児童相談所の看板

行政に話しても育児の苦労をわかってもらえない。

結果、そのしわ寄せが子供に行く。

暴論かも知れませんが、牛乳アレルギーの子供を育てるのは想像以上に大変で、シングルマザーという家庭状況であるならば、児童相談所ももっと具体的な対応をしてあげて欲しかった。

4ヶ月の間に5回も相談に行くというのは、精神的に余程切羽詰まった状況だったのでしょう。

児童相談所を始めとする行政は、すぐに問題ないと結論づける方向に持っていくのではなく、もっと余裕を持って子供を預けることのできるシステム作りをするべきです。 少子化問題で騒ぐのであれば、このような悲しい事件が起きないように、現行で子育てをしつつ、問題を抱えている家庭を支援しなければなりません。

子供の身体に虐待の痕もなく、登園状況も問題がなかったのであれば、牛乳アレルギーを持った子供の子育てを女手一つでやっていたと考えれば、それなりにきっちりと子育てをしてきていたという見方もできます。

今回、子供に牛乳を飲ませたのは125ccのパック牛乳だったとのことで、この分量から考えても、おそらく微量の牛乳による耐性療法も本当の話だと思われます。

しかし、母親の方が限界だった。

そして、結末が娘の殺人未遂で逮捕というのはあまりにもツラい…。

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千葉県流山市の牛乳アレルギー事件は可哀想な話だ…

千葉県流山市の牛乳アレルギー事件の背景を考えると、母親の育児ストレスを緩和できなかったことが悔やまれます。

時々、だからといって子供にあたってはいけないという正論も聞かれますが、そんなことは親からすると十分過ぎるくらいわかっているもの。 しかし、子育ては365日休みがありませんし、常に子供を優先的に考えているものです。

それに、たとえ子供に牛乳アレルギーがあったとしても、見た目はいたって普通の子供。 アレルギーのない人だと、なかなかその苦労がわかるものではないでしょう。

たとえば、加工品に裏の品質表示一つ取ってみても見慣れていなければ大変ですし、大変だからと言って同じものばかり買っていては食事は単調になってしまいます。 最初はよくても、子供の自我が発達するにつれて、他の子供と比べたときに駄々をこねて手がかかることだってあるのです。

医者から絶対ダメだと止められているものだって、親の気持ちを考えずに「食べたい」と言ってきますし、母親はそんな時、とても心苦しい気持ちになるもの。

責任感が強い母親だと、妊娠中や独身時代の食生活まで悔やむことだってあります。

母親が児童相談所に相談していたことを報じるニュース

千葉県流山市で事件を起こしてしまった母親も、5回も行政に子育て支援の相談しているのであれば、簡単にネグレクト(育児放棄)と断ずることはできません。 それに対して、マニュアル通りで何一つ効果的な対応をしなかった行政に対しては遺憾とするところです。

もちろん、報道されている以上の詳しい事情はわかりません。

ただ、児童相談所が話すように、虐待の形跡もなく、5歳まで普通に成長していたのであれば、この母親は決して間違った子育てを続けてきたわけではないのでしょう。

 

それがツラくなってSOSを発信していた事実もあるならば、このような悲しい事件が起こる前に何とかならなかったのだろうかと考えてしまうのです。

逮捕された母親が相談していた柏児童相談所は、「対応すると落ち着いたので大丈夫だと思った」と答えているのですが、それでも複数回相談に訪れるのは問題が解決していないことの表れですし、行政の中途半端な対応により、親のストレスが子供に向かう例は山ほどあります。

育児ストレスによるデータ

いつも思うことですが、父親と母親がいたとしても子育ては大変なもの。

関係ないとはわかっていても、オリンピック施設や国際援助に何百億円もかけるくらいなら、まずはシングルマザーへの子育て支援を充実してあげてもらいたい。

幸い、5歳の娘さんの症状は快方に向かっているとのこと。

私は、この母親の行動が、育児ストレスによる意志薄弱が招いた不本意な行動であったと信じています。

まだ幼い5歳の娘が母親を許し、家族の絆を取り戻せるように祈ります。

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