トランプ大統領の大統領令問題をわかりやすく!この先どうなる?

大統領令を連発するトランプ大統領

トランプ大統領が大統領令に署名したというニュースが、度々テレビやネットで報じられ世間を賑わせています。

そもそも大統領令とは何なのか?

ちょっとネットで調べてみると…

大統領が立法府である議会の議決や承認を経ずに、政府や軍に直接発令する行政命令のこと。 米国を始め、ロシア、インド、フランス、韓国など、大統領制・半大統領制の国で広く設けられている。 戦時中など緊急時に発令されることが多く、平時でも野党が過半数を占めるなど議会で承認を得ることが難しい場合などに発令される。 米国では、憲法に明確な記載はないが法律と同等の効力を有するとされる。 ただし議会が大統領令に反対する法律を作れば対抗することができ、また最高裁判所が違憲との判決を出す場合もある。

引用元:知恵蔵mini

なるほど。

とりあえず大統領は専制君主的に命令を下せるということですね。

で、トランプ大統領が大統領令を片手に大なたを振るう政策指示を連発するから、世の中でそれに対して反発が起こっているのが現在の状態(問題)ということになります。

ただ、そこには色々なルールもあるのですが、今回はトランプ大統領が大統領令を連発し、世界が揺れている状況について、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います。

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大統領令とは何かわかりやすく解説!

トランプ氏がアメリカの大統領に就任してから約10日が経ちました。

新聞紙面やテレビやネットニュースではトランプ大統領の後に付く『大統領令(Executive Order)』という言葉が、トランプ大統領が就任してからというもの毎回のように登場してきています。

この大統領令とは何なのか?

先ほども説明したのですが、わかりやすく説明すると

『大統領の言うことに従え』

ということです。

 

なぜそんなことが可能なのかというと、それは日本とアメリカのトップの違いにあります。

まず前提として、

総理大臣=国会議員が選んだ人

大統領=国民が選んだ人

という考え方ができます。

 

そして国民認識としては、

総理大臣=役所で一番えらい人

大統領=その国で一番えらい人

ということになります。

 

日本とは違いアメリカの大統領は約1年間かけた国民投票によって選ばれたトップなので、現在、トランプ大統領が大統領令に署名していくだけでガンガン公約を実行に移していけるわけですね。

ここで気になるのは『大統領令の効力がどれくらいあるのか?』、そして『大統領令は無効になることがあるのかどうか?』というところ。

そして大統領令の効力ですが、大統領令は司法や議会の承認を待たずに、連邦政府を動かすことができる法律と同等の効力を持つ行政命令を出せるのが強みだと言えるでしょう。(ただし、議会で予算措置が必要な場合は除く)

そして大統領令の無効についてですが、もちろんこれは可能で議会が反対する法律を作ることで対抗したり、最高裁判所が違憲判断を出すことで大統領令を無効とすることができます。

大統領権限であらゆる政策のGOサインを出すことができるのが、この『大統領令』ということですね。

トランプ大統領が連発している大統領令問題について

トランプ大統領が発令した大統領令一覧

さあ、問題はここからです。

トランプ政権発足から間もなくして、トランプ大統領がこの大統領令を発令しまくっているのです。

「遠慮はせん。さぁ、やるぞ」と言わんばかりに。

 

私たち日本人は映画を観るような思いでトランプ大統領の公約の実行力を見守っているわけですが、正直、それらの公約が達成されるかどうかは別として、かねてからのトランプ支持者たちは痛快でしょう。

 

すでにフルスロットルなトランプ大統領の大統領令についてまとめてみました。

オバマケアによる経済的負担軽減

オバマ政権化で進められた医療保険制度改革(通称オバマケア)の撤廃を公約に掲げていたトランプ氏ですが、その経済的負担軽減を目指す大統領令に署名

公的医療保険や民間医療保険に加入していない国民が多い現状に対し、医療保険を提供することを目指したオバマケアですが、共和党は財政も圧迫するとみなし、これに反対。

今後は保険業界とのバランスを取りながら、保険加入面の格差を是正していくとのこと。

 

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)離脱

「アメリカの産業を発展させ、労働者を守り、賃金を引き上げていくためだ」としてTPPを離脱する大統領令に署名。TPPの代わりに、2国間の経済連携協定に向けた交渉に転じていく方針。NAFTA(北米自由貿易協定)についても見直しへ。

TPPは参加する12ヶ国のうち、国内総生産(GDP)85%を占める6ヶ国以上の批准が発行の条件。トランプ大統領のTPP離脱表明により、事実上TPPの発効は不可能となった。

 

連邦政府の採用凍結(治安関係は除く)

大きく膨らんだ人件費を削減するべく、連邦政府の新規採用の凍結に関する大統領令に署名。

これについてスパイサー大統領報道官は「近年における連邦政府職員が劇的に拡大したことへの対抗策」だと説明。その上で、軍や治安関係、医療関係の職員に関しては除外するとしている。

 

妊娠中絶を支援する団体への資金援助停止

大統領選挙期間中から妊娠中絶に反対の立場を明確にしていたトランプ氏。選挙期間中には妊娠中絶手術を受けた女性への処罰の必要性について言及する場面も。

中絶を支援するNGO(非政府団体)・USAID(米国債開発局)への資金援助を禁止・停止するとし、中絶に反対する保守派の意向を汲んだ大統領令署名と言える。

 

石油パイプラインの建設再開

カナダから米国に原油を輸送するための「キーストーンXL・パイプライン」と米ノースダコタ州に敷設予定の「ダコタ・アクセス」の2つを推進するための大統領令に署名。

両パイプラインは2015年11月、前オバマ政権による環境保護の観点から建設中止が決定していた。

また「環境検討促進と高優先順位インフラ・プロジェクト承認に関する大統領令」にも署名。石炭・石油開発に関連する環境評価を早めることで、インフラ投資を促進する意向を示している。

 

国内製造業の各種承認手続きの簡素化

「時に何年もかかり、こうした事態を収束させたい」として、米国内製造業に対する規制を緩和し、各種承認手続きを簡素化するとした大統領令に署名。

企業への回答を迅速に伝達する政策については、経済界からは歓迎する声が上がっている。

 

メキシコとの国境に壁を建設

選挙期間中、インパクトのある公約として注目を集めたメキシコとの国境に壁を建設する政策。

表向きは不法移民の流入を防ぐためだと言っているが、その目線の先にはメキシコに生産拠点を置く国内外の企業への圧力の意味も込められている。

建設費用はメキシコに負担させると公言したことでメキシコとの首脳会談は中止になり、大きな問題となっている。

【参考記事】
トランプがメキシコに壁を作る理由とは?実現可能かわかりやすく解説!

 

不法移民対策に非協力的な自治体への補助金カット

米南部フロリダ州マイアミなど「サンクチュアリ・シティ(聖域都市)」と呼ばれる不法移民に寛容な都市に対し、連邦政府が進める不法移民の強制送還に非協力的な自治体への補助金・交付金を停止するとした大統領令にも署名。

全米には約300のサンクチュアリ・シティが存在し、マイアミ・デード郡が即座にこの大統領令に対応するも、多くの都市ではすでに反発が起こっている。

 

テロ対策として難民受け入れを停止

トランプ大統領の移民規制大統領令のわかりやすい図

選挙期間中から注目されていた公約で、他の大統領令に比べ少々慎重な姿勢を見せながらもトランプ大統領は難民・移民の受け入れ停止とする大統領令に署名。

テロ対策を強化するためのより厳しい入国審査制度を整備するために、すべての国から120日間難民の受け入れを停止。

さらにイスラム教徒が多数を占めるイラクやシリアなど7ヶ国からの入国を90日間停止。イスラム教徒が多い国を指定することで、事実上イスラム教徒の入国の制限と見られている。

トランプ氏は声明で「米国が移民国家であることに誇りを持ち、抑圧を逃れた人々に同情を示しているが、それができるのも自国の市民や国境を守れてこそだ」と主張。

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トランプ大統領の大統領令はこの先どうなる?

トランプ大統領がこのように大統領令を連発しているのは、100日間でアメリカを改革するという公約を実行に移しているからですが、この影響もあってかNY株式市場では史上初の2万ドルを超えるなど期待値が高まる瞬間もありました。

そこには1兆ドル規模のインフラ投資や大幅減税などが現実味を帯びてきた背景があるのですが、この辺りの畳み掛けるようなトランプ大統領の有言実行政策が作り出した経済の大波がこの先どうなっていくのかが気になるところです。

 

このトランプ大統領の大胆ともいえる大統領令の連発については、すでに色々なところから反発も起きて国際問題化しているので、スムーズにこれらの政策が完遂されるかというと疑問が残ります。

ただ、トランプ大統領は、司法長官代行イエーツ氏(米司法省トップ)でさえも移民入国制限に関する大統領令に異を唱えた事に対し、「裏切りだ」と言って解任させてしまったくらいなので、その行動力はいい意味でも悪い意味でも何かが起きると予感させられことは言うまでもないでしょう。

トランプ大統領の移民規制についてのニュース

今のところ国内においての公約を実行に移している感じですが、大統領令といえども絶対的なものではないので、具体的な政策というよりも、実現の可能性を無視したインパクト重視のメッセージという見方もあります。

これは政治テクニックとしてはわかりやすいもので、就任早々からトランプ大統領が署名した数々の大統領令は、最高司令官が代わったと世界中の人たちに知らしめるには絶大な効果を生み出すことができるのです。

 

要求を通したかったら、最初から無理難題を押し付けろ

これは交渉事でもよく使われるテクニックです。

トランプ氏のキャリアから考えれば至極当然なことかもしれませんが、大統領令でデメリットを受ける対象の人たちの反発や狼狽する姿をみればたしかに『効果はあり』です。

(良い悪いは別として)

トランプ大統領の大統領令に反発する企業一覧移民規制に対しスターバックスは1万人の難民を雇用すると発表

トランプ大統領の大統領令が本格的な外交的公約(貿易・関税・安全保障)に及んでくれば、私たちも他人事ではないかもしれません。

2017年は4月にフランス大統領選挙5月にイラン大統領選挙8月~10月にかけてドイツ大統領選挙が控えていますが、世界中がナショナリズムに動いていく中、各国政府と国民との間にねじれが生まれれば世界情勢が激変する可能性もあります。

そして世界中のナショナリストのモデルとして、これからしばらくはトランプ大統領の大統領令には振り回されるかもしれませんね。

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