東芝倒産の原因に天然ガス事業の赤字も?社員数19万の退職金は?

東芝

昨年末に発覚した巨額損失が原因で、2017年中にも倒産がささやかれている東芝。

大手一流企業であり、あの国民的アニメ『サザエさん』のスポンサーを務め、日本国民なら誰もが知っているTOSHIBAというロゴマークが消滅するかもしれない…。

この危機をどのように乗り越えていくのか、今、世間から大きな注目を集めています。

しかし、さらに天然ガス事業の赤字がその影に潜んでいるということも指摘されており、東芝グループは解散待ったなしの状況を迎えています。

東芝の損失計上のニュース

社員数19万人を抱える巨大ブランドの崩壊が刻一刻と進んでいく中で、東芝が倒産することを一番心配しているのが、実はこの19万人の社員やその家族。

債務超過による東芝倒産を考えれば、当然、退職金は大丈夫なのかも気になります。

そして東芝の裾野には大小様々な関連企業や下請け・取引先がつながっているので、彼らにとっても決して他人事では済まされない話であることは言うまでもありません。

今回は、なぜ東芝が倒産の危機を迎えることになったのかその原因をおさらいしつつ、さらにその火を大きくしそうな天然ガス事業の現状や社員たちが抱く退職金やリストラ・内定取り消しなどの懸念も含めて、わかりやすく解説していきたいと思います。

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東芝倒産の原因止まず!

2016年に発覚した原発事業の巨額損失で経営の窮地に陥っている東芝ですが、このまま倒産する可能性があるのではないかと世間からの注目が集まっています。

もちろん、物見遊山で東芝の倒産を眺めているわけではないのですが、なんせ東芝グループだけで社員数が19万人にものぼるので、その影響力は計り知れません。

2017年2月16日現在、切り札である半導体メモリ事業の売却が来年度に持ち越され、東証2部への降格がほぼ決定とした東芝ですが、なぜこのようなことになったのでしょうか?

東芝、東証2部降格のニュース

まずは東芝が倒産危機を迎えることになった一番の原因は、昨年末に発覚した原発事業の失敗で、これがなんと最大7000億円にものぼある巨額損失の可能性があるとして、東芝株が投げ売りされるという事態が起きました。

しかも東芝は前年度にも水増し不正会計問題により5000億円規模の赤字を出しているので、今年度も5000億円規模の赤字を出すことで債務超過に陥ることになります。 すると、東芝株はさらに売り払われることになりますし、当然、銀行の融資も止まることになって経営が立ち行かなくなるので、東芝はあの手この手を使って資金繰りをしなければならなくなります。

となると、東芝グループを解体・切り売りして赤字補填する必要が出てくるのですが、これは抜本的な経営再生策とはほど遠いもので、あくまでも赤字回避の最終手段だということになります。

東芝の債務超過回避のニュース

ある雑誌の取材によると、東芝のメインバンクとなるみずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は東芝を支えていくと名言しており、それは三井住友銀行なども同様の意見とのこと。

まるで半沢直樹の世界ですが、ドラマのように一発逆転は非常に困難で、東芝経営陣が入れ替わる時期が遅すぎるというのが正直なところです。

東芝倒産の原因はさらに天然ガス事業にも?

とにかく窮地の状態である東芝グループですが、倒産の原因にさらに拍車をかけようとしているのが『天然ガス事業』の存在。

これは東芝が米国で手がける液化天然ガス(LNG)事業で、実はこのLNG事業のリスクについてはひっそりと決算資料に記載されており、なんと1兆円の巨額損失になり得る可能性もあるとのこと。

 

もちろん、7000億円の巨額損失を抱えている原発事業とは別。

 

東芝の天然ガス事業の巨額損失とはどういうことなのでしょうか?

まず、東芝が米テキサス州にある液化天然ガス(LNG)事業会社と、20年間に渡って毎年220万トンのLNGを調達するという2013年に締結された契約があります。

日本の電機メーカーがLNGを取り扱うのは極めて珍しいことで、当時も大きな話題となっていました。

東芝経営陣は、『LNGの供給と発電効率の良い新たな火力発電設備の建設を受注することで、さらに利益を拡大させることができる!』と大風呂敷を広げていたのですが、その見通しをよそに石油価格は下落し、その結果米国産のシェールガスの価格が値上がり。

当時、東京電力が新しい火力発電所の建設計画を進めていたので、調達したLNGは発電燃料として東電が買い取ってくれるだろうと考えてのですが、東芝と東電は販売交渉が難航し、他に買い手も見つけられずに慌てているというのが今の状況。

東芝のLNG事業

わかりやすく言い換えると、天然ガスが売れようが売れまいが、東芝は現地企業に毎年400億以上のお金を払い続けなくてはいけません。

しかし、供給過剰のためになかなか買い手がつかない。

これが最大1兆円という額の損失の火種になりつつあると指摘されているのですが、いやはや…。

 

もちろん、1兆円の損失額は20年間まったく天然ガスが売れなかった場合の想定額であり、東芝広報の説明によると「年間220万トンのLNGの半分程度の買い手は見つかっている」とのこと。

ただ、ハイリスクハイリターンの資源分野において、現在の引取先の少ないLNG市場を見れば決して楽観視できない状況であることは明白です。

2期連続の巨額の赤字に加え、天然ガス事業も弾けとんでしまうなんてことがあれば目も当てられません。

とにかく、想像以上に東芝が危機的状況を迎えていることは確かです。

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社員数19万人の東芝は退職金はどうなる?

東芝グループ全体の社員数は19万人にものぼると言われているのですが、実際に倒産を迎えることになった場合、その社員たちに退職金は出るのでしょうか?

ただ、2015年に東芝が不正会計を起こしてから、すでに約3万人の社員が人員整理や早期退職者などでリストラされているので、さらにその風潮が強くなると考えて間違いないでしょう。

もちろん、社員19万人が一気に路頭に迷うことはなく、先にリストラで人員整理をしたり、内定取り消しということですね。

このような状況では、たとえ東芝で定年まで働き続けるといっても、給料カットやボーナスなしなどの不安は拭いきれません。 であるならば、早期退職優遇制度を利用して、早目に退職して転職活動する職員が出てきたり、有能な技術、営業、管理職などは、早々に別の企業から引き抜きの声が掛かるなんてことも出てくるかもしれません。

沈みゆくタイタニックから逃げ遅れないように、機転の利く人間から去っていくとなれば、東芝がいかに危うい状態なのか想像に難くありません。

東芝の半導体事業の分社化のニュース

窮地に追いやられた東芝が残すカードは虎の子の半導体事業ですが、こちらもすでに分社化の方針でうごいているのですが、本格的な売却は来年度以降になることが決定しています。

しかしながら、19万人という社員数は、今の東芝からすると抱えきれない社員の数。

住宅ローンを抱えた社員など、退職金をもらっても完済できない人からすると戦々恐々たる思いでしょう。

忠義を尽くして残り続けるのか、退職金が出るうちに古巣を去るのか、社員たちの中でも意見が別れるところでしょう。 約1年前に実施した40歳以上の社員を対象とした早期退職者優遇制度では、すでに約3400人もの社員が応募していますが、その時よりも遥かに状況が悪化しているので、今回はどうなるのか気になるところです。

東芝の最終赤字のニュース

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東芝の再生計画はまだ固まっていませんが、新たに指摘されている天然ガス事業のリスク、2015年の水増し不正会計や2016年末の原発事業の巨額損失など、東芝経営陣にはかなりの不信感が募っていることから、今後の展開はかなり厳しいものになると予想されています。

東芝の倒産となると、上海系企業の鴻海(ホンハイ)に買収されたシャープが思い浮かびますが、M&Aで買収された後、吸収された企業が憂き目に合うというのはよくある話です。

東芝が解体し、その資産をすべて売却すればチャラになる問題かもしれませんが、現東芝社員にとっては頭の痛い話であることは間違いありません。

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