女子大生刺傷事件・冨田真由に落ち度?岩崎友宏が控訴するとは…

東京地裁、立川支部

2017年2月28日に初公判が終了し、加害者に対し懲役14年6ヶ月の判決で幕を終えた小金井女子大生刺傷事件。

殺人未遂事件としては過去の判例からみても非常に重い判決と言えるのですが、これは被害者・冨田真由さんへの身体的・精神的苦痛が相当大きなものだったことの証でしょう。

前回記事⇒女子大生刺傷事件の判決がおかしい!犯人の懲役14年6ヶ月は妥当か?では、私も懲役14年6ヶ月の判決でも軽いのではないかと書いたのですが、ネット上には女子大生刺傷事件の被害者・冨田真由さんが無防備ではなかったかと『落ち度』を指摘するものもチラホラ見かけ、首をかしげることがあります。

小金井女子大生刺傷事件の判決

リアル社会で、このような凶悪犯罪被害者に落ち度があるなんて言う人はそうそうお目にかかりませんし、いたとしても反感を買ってドン引きされると思うのですが、初公判終了後も山本寛というアニメ監督が「冨田真由さんにも落ち度があったのではないか?」とブログで問題提起し、案の定、炎上することとなっていました。

山本寛氏は『フラクタル』『らき☆すた』『かんなぎ』などのアニメ監督として著名な人物なので、今回の件に関してはどう考えても余計な発言だと言わざるを得ないのですが、そんな矢先、加害者である岩崎(いわざき)友宏被告が判決を不服として控訴していたことがニュースで報じられていました。

被害者・冨田真由さんのことを考えれば、他人からの落ち度があるという指摘も、岩崎友宏被告からの控訴も二次加害以外の何ものでもありません。

今回はこの件についてみていきたいと思います。

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女子大生刺傷事件・冨田真由の落ち度を指摘?

山本寛

2017年2月28日に裁判判決を迎えた女子大生死傷事件で、被害者である女子大生・冨田真由さんにも落ち度があったのではないかとして、アニメ監督として知られる山本寛氏が『トラブルシューティング』と題した記事をブログに投稿したことが話題となっていました。

女子大生死傷事件は、2016年5月21日、東京・小金井市でアイドル活動をしていた女子大生・冨田真由さんが、一方的な好意を寄せてストーカーとなったファン・岩崎友宏被告に、ナイフで34ヶ所をメッタ刺しにされて重症となった事件です。

岩崎(いわざき)友宏被告は、当時、ライブ会場で冨田真由さんに執拗にプレゼントを贈ったり、交際を迫ったり一方的な好意を寄せながらも、思い通りにならないとSNS上で罵詈雑言を浴びせるなどのストーカー行為を繰り返していました。

恐怖を感じた冨田真由さんは警察に相談するも大して取り合ってもらえず、結果的に犯人の凶行の犠牲となってしまったのですが、2017年現在においても、左目の視力は落ち、口元が麻痺するなどの身体的後遺症や、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的後遺症に苦しんでいるとのこと。

その彼女に対し、どのような思いで『落ち度があった』と指摘しているのか?

後遺症に苦しむ冨田真由さん

すでに問題の発端となった山本寛氏の『トラブルシューティング』と題された記事は削除されているのですが、山本寛氏は、被告が100%悪く、二度と社会復帰しなくてもいいとした上で、被害者がアイドルを仕事していたのであれば、SNSでファンのアカウントをブロックしたり、プレゼントを突き返したりするのは脇が甘い…、と語っていたのです。

これはまぁ、人気ユーチューバーのシバターと同様の意見ですね。

この論調でふたりとも炎上したそうですが、正論かどうかは置いといて、彼らは同様に「自分はそういう意識を持って生きているし、それはある意味当たり前だ」と声高に言っています。きっと彼らのように、顔も知らない人たちから注目を集めるような知名度があれば当然のことなのでしょう。

 

山本寛氏が『トラブルシューティング』という記事タイトルを付けていることからも、被害者を批判するというよりは、一方的な加害者悪の世間の風潮のバランスを取ろうとしたのかもしれません。

たしかに誤解を生むような山本寛氏のブログ記事なのですが、よく読んでみると『一理ある』と思わせるところはあります。

ただ、それを言うなら彼らがネットで炎上することも必然となるのですが、この山本寛氏、持論を曲げずに『これは未来への予防策だ』として、その後もブログで反論するという負けん気の強さをみせています。

女子大生刺傷事件被害者への二次加害について

今回、東京・小金井市の女子大生死傷事件裁判で、犯人である岩崎友宏被告の卑劣な犯行内容や公判中の言動を見て怒りを覚えた人は多いでしょう。

歌手活動をしながらも、まだ現役の女子大学生が、刃渡り8センチもあるナイフで34ヶ所もメッタ刺しにされ瀕死の状態に追いやられたことについては、私自身、大きく感情を揺さぶられるところがありました。

しかし、先程のアニメ監督・山本寛氏のように冷静に事件を分析し、ブログで解決策を呈する発信をする人や、この事件に関する記事のコメント欄に同様の書き込みをする人を稀に見かけるのですが、彼らは一様に被害者に対する配慮が欠けているように感じます。

 

彼らは決して暴論・非論理的なことを言っているわけではないのですが、風俗嬢に説教する親父のような自己中心的で空気の読めない人間に見えます。

冷静な議論や分析が必要であるというのであれば、私のように感情でものを書く人間とは話をしても平行線ですし、お互いに棲み分けができているのでそれはそれでいいでしょう。私は被害者の感情を逆なでするような正論は好きではないし、また意味があるとも思えません。

なぜ、その場で亡くなっていてもおかしくないくらい傷つけられた被害者に対し、「落ち度があった」などと言い放てる神経に疑問を持つからです。

被害者やその家族がそれを知ったらどのように思うのか想像できないのでしょうか?

山本寛氏がトラブルシューティングが大切だと主張するのであれば、人気アニメの監督という立場でこのような発言をすれば炎上し、それが被害者や家族たちへの二次加害に繋がるとは思わなかったというのは変な話です。

どんな言い分があったとしても、女の子が身体に30ヶ所以上もナイフで切りつけられた事実を考えれば、被害者に自己責任論をぶつけるのは酷というもの。

「冨田真由は気が強いからあんな事件に巻き込まれた」「冨田真由の自業自得だ」という人も極稀にいますが、冨田真由さんは気が強いから傷つけられたのであれば、もし気が弱かったら事件を回避できたというのでしょうか?

また、被害者にとって『自業自得』と言ってしまうのはネットと言えども慎むべき言葉です。

それらタラレバ話は野暮である以上に、後遺症で苦しむ被害者にとって二次加害以外の何ものでもありません。

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女子大生刺傷事件・判決不服で岩崎友宏が控訴

女子大生死傷事件の裁判が終わって3日が経ち、ニュースで岩崎友宏被告が判決を不服として控訴したことがニュースで報じられていました。

岩崎友宏が控訴したとのニュース

今回の一審での判決は検察側の17年の求刑に対し、実刑14年6ヶ月なので被害者・冨田真由さんの方からは控訴がないと思っていたのですが、まさかの加害者側からの異議申し立てによる控訴。

もっと短くしろと訴えてるわけです。

冨田真由さんは「たった14年程度で塀の外に出てくると思うと怖い」と言っていたのですが、そんな被害者の思いとは裏腹に刑期の短縮を求める岩崎友宏被告からの控訴というのは驚かされました。

週刊文春によると捜査段階に録画されていた供述で、岩崎友宏被告が次のようにと答えていたことが明らかにされています。

「謝るつもりはない。(犯行に及ばなければ)一生屈辱の人生を送ることになる。刺したのは100%悪いけど、本当に僕が100%悪いとは思えない。(冨田さんには)後悔してほしい。完全に被害者面してほしくない」

引用元:週刊文春

非常に独善的で危険な考え方が、この加害者の奥底に眠っていることがわかります。

また週刊文春には司法担当記者の弁として、次のようなことも書かれてありました。

「法廷では『パフォーマンスとして謝る』と捜査員に供述していたことも明らかにされた。岩崎は色をなして否定していたが、その発言はとにかく支離滅裂。自分の認識と違う部分に話が及ぶと失笑したり、挑発的な態度を取ったりしていた」

(中略)

一方、公判では言及されていないが、岩崎には”前科”がある。冨田さんを知る前の2013年、アイドルの卵に殺害予告を行い、警察沙汰になっていたのだ。

「冨田さんのケースと全く同じ。いきなり求愛し、叶わないと陰湿で執拗な攻撃に転じた。その子のスキャンダル報道で岩崎が興味を失ったのは不幸中の幸いでした」(事務所関係者)

そんな男が、自分の刑期が長いとして控訴しているのですが、やはり被害者への感情が乏しいのか、自己愛が強すぎるのか、反省なく被害者冨田真由さんの思いを無視したような行動と言わざるを得ません。

むしろどこまでも自己中心的で、面従腹背の意図が見て取れるので危険です。

冨田真由さんも控訴する構え

被害者に対しての無用な「落ち度」論や、加害者からの控訴は、それが正当な主張であったとしても、人生を台無しにされた冨田真由さんへの二次加害のようにしか思えません。

もちろん、自己責任論は必要です。

ただ、夢を奪われた冨田真由さんや家族のことを考えると、優先すべきは被害者の思いなのではないでしょうか?

せめて、これ以上彼女が傷つかないようにしてあげて欲しいものです。

追記(2017/4/3)

判決を不服とした岩崎友宏被告からの控訴は、2017年3月29日に取り下げられたとのことです。

これにより、一審判決での懲役14年6ヶ月が確定しました。

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2 Responses to “女子大生刺傷事件・冨田真由に落ち度?岩崎友宏が控訴するとは…”

  1. 高橋 より:

    件の事件と「自己責任論」は全くの別問題。
    冨田さんは警察に相談してないがしろにされていた。

    活動をしなければ、襲われなかった?
    いや、岩崎は冨田さんが家に籠ってても必ず襲っていた。

    事件前の「冨田真由さん」は岩崎に殺されてしまった。

    事件後の「冨田真由さん」をネタにして、事実以外の持論を展開するような
    奴らもみんな「岩崎」と同じ自己愛に満ちた犯罪予備軍でしかない。

  2. namae より:

    何もしてなけりゃこんなことなってない
    自分の言動を振り返るぐらいすればいい
    それが分かんないから刺されてんじゃないですかね
    人相手の仕事辞めてモノ相手の仕事でもしとけばいい
    感情論でしか語れない奴は感情的な隣国にでも行けばいい

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