ヤマト運輸のブラック企業化はアマゾンが原因?ドライバーは悲鳴!

ヤマト運輸セールスドライバー

2017年3月7日、ヤマト運輸が9月末までに配送運賃を全面的に値上げするという方針を検討していることがニュースで報じられていました。ヤマト運輸が配送運賃を値上げするのは27年ぶりなので、インターネット通販により宅配業界が大きく変わってきていることを象徴するニュースとも言えるでしょう。

一方でヤマト運輸がブラック企業化しているという問題もあり、その背景にはアマゾンからの荷物の急激な増加が原因として挙げられています。

ネット通販によって宅配市場が急成長を遂げる中、現場のドライバーから悲鳴も聴かれるのですが、実際のところ宅配業界の現場はどのようになっているのでしょうか?

今回はその辺りを詳しくみていきたいと思います。

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ヤマト運輸のドライバーが悲鳴を上げる理由とは?

いまヤマト運輸のセールスドライバーが悲鳴を上げているという話が報じられていますが、それは先日ヤマト運輸が宅配便の昼指定(12時~14時)廃止を検討していることからもよくわかります。

私たちのような一般消費者からすると、これまでの便利なサービスが一部制限されるだけのことですが、ヤマト運輸のセールスドライバーたちは現状において昼休憩もまともに取れないので苦渋の決断なのでしょう。

ネット通販の拡大によって宅配市場が大きく成長を遂げているのですが、その負担はセールスドライバーたちに重くのしかかり、流通の最前線で働くセールスドライバーの労働環境は限りなくブラックに染まっているのです。

ヤマト運輸のセールスドライバーの労働環境

ヤマト運輸のセールスドライバーたちが悲鳴を上げる理由に、人材不足や配送全体の2割に上る再配達が問題としてあるのですが、その上『残業代未払い』などの問題もあります。これについてヤマト運輸は、同社に勤めるドライバーなど7万6000人分の未払い残業代を、最大2年に遡って全額支払うとしています。

しかしながら、現実問題としてサービス残業で記録に残していない残業代をどのように支払うのかははっきりしておらず、結局、その残業代も一部に留まるのではないかと見られているのです。

このようなサービス残業が当たり前ような労働環境はまさにブラック企業そのものですが、ヤマト運輸だけでなく宅配業界に勤めているセールスドライバーたちの多くは、サービス残業だけでなく、早出、休憩なしが常態化しているそうです。

 

ネット通販を利用したことがある人なら、そのサービスがいかに便利なのかはおわかりだと思うのですが、注文したものがその日のうちに自宅に届くシステムを支えているセールスドライバーたちにとっては、宅配物の数が増えれば増えるほど過剰労働を余儀なくされることとなります。

これは給料の上限が決まっている社員やパートにとっては『やりがい』だけでなんとかできる問題ではなく、毎日重労働をこなすセールスドライバーたちにとっては、拭いきれない疲弊感が残すブラックな労働環境以外のなにものでもないのです。

ヤマト運輸のブラック企業化はアマゾンが原因?

ヤマト運輸本社

このようなヤマト運輸のブラック企業化は、ネット通販が拡大化する中で急速に進んでいきました。

そして2013年、佐川急便がアマゾンとの取引から撤退したことを受け、ヤマト運輸がアマゾンの新しい受け皿となり、ここ数年ヤマト運輸の宅配便取扱個数が過去最高を更新し続けることに…。

しかし、ネット通販のトップを走るアマゾンの宅配物が増えたことに反比例するように配送料の平均単価は下落(11年3月期609円→16年3月期578円)し、その負担は現場のセールスドライバーにのしかかる格好となっています。

運賃下落の最大の要因は、アマゾンをはじめとしたネット通販各社への大口割り引きがあります。わかりやすくいうと、アマゾン利用者(物を購入した人)から送料を受け取らないかわりに、アマゾンがそれを先に肩代わりしているのですが、一括で先払いする分、ヤマト運輸へ支払う運賃は割り引いてもらっているのです。

要するに、ヤマト運輸としてはアマゾンから安く買い叩かれた上、セールスドライバーが長時間労働を強いられる環境から『ブラック企業』であると言われるわけですね。

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セールスドライバーが報われないヤマト運輸の改善策

元々、宅配業界は中元の7月と歳暮の12月の2ヶ月間が繁忙期で、それいがいは閑散期としてメリハリがあったのですが、ネット通販が流通に乗ってからは、毎日が繁忙期のようだと言われるようになりました。

実際、ヤマト運輸では、佐川急便が撤退した2013年を機にアマゾンからの荷物が30個程度増えたというセールスドライバーの話も報じられていたので、その負担は色々なところに歪をきたすこととなったのでしょう。

早出・残業・休憩なし…。

まだまだ拡大の一途をたどるネット通販業界において、ヤマト運輸の方が先にパンクするといった状況を迎える中で、色々な対応策が打ち出されてはいます。ただ、セールスドライバーたちの過酷な労働環境を考えると、まずはそこから改善していかなくてはならないことは言うまでもありません。

27年ぶりの運賃値上げ。

宅配ロッカーの設置。

配送時間帯の制限。

これらの策が、どれだけセールスドライバーたちの労働環境や給料に還元されるのかは疑問が残るところです。

ヤマト運輸の改善策

実際、ヤマト運輸は最大2年間遡って、過剰労働を強いられていた約7万6000人の社員を対象に、未払いの残業代を調査・支払いをすると明言しているのですが、これも一体どれほどきちんと支払われるのか…。

たとえば、2年間未払いだった残業代がさすがに1万円未満ということはないでしょうから、その額は数百億円にもなるとも考えられます。となると、ヤマト運輸は本当にそれだけの額を従業員に支払うのかどうか、いささか心配にもなろうというもの。

元々、ヤマト運輸の基本給は少なく設定されており、賞与や他のインセンティブの部分で給与補填しているところがあるので、未払い残業代もかなり削られるんじゃないかという声もあります。

 

労働環境が悪かったり給料が良くなかったり、このような情報ばかりが流れてしまうとヤマト運輸がブラック企業だと言われても仕方がないところがありますが、アマゾンとの取引をする前はそれなりに労働環境が良いとされていただけに残念ですね。

ツイッターではこんな絵馬が話題になっていました。

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ヤマトがアマゾンから撤退したらどうなる?問題をわかりやすく解説

佐川急便でさえ取引を辞めたアマゾンですが、消費者にとっては人気のあるネット通販サービスであるだけに、このあたりのバランスを取ることが大きな課題になってくるでしょう。

疲弊しきったセールスドライバーたちにとって働きがいのある労働環境を取り戻しつつ、今後も急成長が見込まれるアマゾンという暴れ馬をヤマト運輸が飼いならすことができるのか、非常に気になるところです。

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