教育勅語とは何か?内容や問題点をわかりやすく簡単に説明!

明治天皇

大阪・豊中市の国有地払い下げ疑惑の渦中にある森友学園が運営する塚本幼稚園で、教育勅語を朗唱させていることが問題になっています。

今回は、教育勅語とは何か?

そして、教育勅語の内容や問題点について、できるだけわかりやすく簡単に解説していきたいと思います。

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教育勅語とは何か?内容を簡単に説明!

まず、教育勅語とは何か?ということですが、わかりやすくひとことで言うと『明治時代に天皇の名のもとに立てられた教育方針』のことです。

一般的には戦前の軍国主義だった頃に学校教育に用いられたものとしてマイナスのイメージがあるのですが、それは戦後、国会にて『基本的人権を無視した内容だ』ということで排除されていることからも仕方がないことでしょう。

そんな中、教育勅語が軍国主義時代を彷彿とさせるものなのに、なぜ幼稚園児に朗唱させたり、現代でも使われているのか疑問に思いますよね。

実際にネット上でも、教育勅語の素晴らしさを現代語訳や口語訳で要約しているものを沢山見かけますし、内容も非常に道徳的で、教育的にも決して悪いものではありません。それらの多くは現代の学校教育現場で用いられても違和感ないと思います。

教育勅語の12の徳目

  1. 親に孝養をつくしましょう(孝行)
  2. 兄弟・姉妹は仲良くしましょう(友愛)
  3. 夫婦はいつも仲むつまじくしましょう(夫婦の和)
  4. 友だちはお互いに信じあって付き合いましょう(朋友の信)
  5. 自分の言動をつつしみましょう(謙遜)
  6. 広く全ての人に愛の手をさしのべましょう(博愛)
  7. 勉学に励み職業を身につけましょう(修業習学)
  8. 知識を養い才能を伸ばしましょう(知能啓発)
  9. 人格の向上につとめましょう(徳器成就)
  10. 広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう(公益世務)
  11. 法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう(遵法)
  12. 正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう(義勇)

引用元:明治神宮HP

戦前に使われていた教育勅語は大人でも頭がクエスチョンマークだらけになってしまうのですが、このような現代語訳であれば非常にわかりやすく理解も容易いでしょう。そして、この内容で一体何が問題なのかさっぱりわかりません。

しかし、問題は教育勅語の12の徳目だけでははっきりと見えないようになっているのです。

教育勅語の問題点をわかりやすく!

教育勅語全文

国会でも教育勅語について議論されることがありますが、教育勅語の問題点とは一体何なのでしょうか?

教育勅語問題が学校法人森友学園の塚本幼稚園から始まり、それが段々尾を引いて『右翼的思想を押し付けることになる』とか『愛国主義を謳った軍国幼稚園』とまで言われたりしているのですが、なぜそこまで問題視されているのかわかりにくいですよね。

教育勅語の問題点をわかりやすく言うと、内容の道徳的な部分ではなく『誰に対して言っていることなのか?』にあります。これは、先程の教育勅語の12の徳目を見れば、『誰に?』の問いに対して『自分のために』と捉えるのが自然なのですが、冒頭で言った通り教育勅語とは『明治時代に天皇の名のもとに立てられた教育方針』のことなので、その先に天皇家への忠誠の意味が込められていることになります。

 

教育勅語が廃止された背景に、天皇を主体とした思想が戦争への道を歩ませたというものがあるので、幼稚園児に教育勅語を朗唱させる教育について『おいおい、それはちょっと教育が偏ってるんじゃないか?』と疑問を持つ人がいるということですね。

これは我が国の首相や官僚が靖国神社を参拝をする話に似ていますが、自らの意志と就学前の幼稚園児にさせるのでは問題意識が後者の方が大きいと捉えられているようです。

教育勅語を唱和する塚本幼稚園の園児

ただ、少し冷静になって考えてみると、教育勅語ができた明治時代(明治憲法)には、天皇は自らの意志で軍隊を動かすことが可能でしたが、戦後、天皇が国政にかかわることは一切ありません。

ここは非常に大きなポイントです。

現在、日本国憲法においての天皇は日本国民の象徴と規定されており、形式的・儀礼的な国事行為のみに従事されているので、たとえば『教育勅語を用いることは軍国主義を復活させようとしている』とまで言ってしまうと、少々言いがかりが強いようにも思えます…。

 

じゃあ、何も問題がないってこと?

そうですね…。

ただ、『道徳的に良いから教育勅語が必要なら別のもので代用すればいい』というのが否定派のもっともな意見であり、教育勅語自体が時代に合ってないと見られていることは確かです。

ただ、日本の歴史や神道の良い部分を踏襲しているものとして、私学である塚本幼稚園で使用する分には何の問題もないという逆の意見もあるので、そこがこの問題の大きな争点になっているのではないでしょうか?

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教育勅語自体は悪くない?

教育勅語が戦前や戦中に、富国強兵策を後押ししていたことは事実ですし、戦争という忌まわしき歴史を想起させるという意味で、戦争反対を訴える人たちの感情を逆撫でさせてしまうのかもしれません。

一般市民で戦争を肯定する人はほとんどいないでしょうから、世間の風潮としては『教育勅語は問題』だとみる人は多いでしょう。

戦前に教育勅語が使われていた背景と教育勅語の内容を神経質に捉えれば問題だと思うし、戦後の天皇制がうまくいってると考えるのであれば目くじらを立てて反対するほどのことでもない…。

ただ、それだけのことをややこしくしているのが、教育勅語の12の徳目の最後の『12.正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう(義勇)』の部分。

正確には「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」と書かれているのですが、わかりやすくいうと『国が危うい時は皇国(当時の天皇を主体とした日本)のために戦いましょう』という内容になっています。

 

戦後70年が経ち、戦争の過ちは誰もが感じ取っていることです。

教育勅語を用いたところで戦争の過ちが繰り返されることはありませんし、今後の日本において唯一の教育理念が教育勅語になることも絶対にあり得ません。

仮に現職の議員や首相夫人が、塚本幼稚園で教育勅語を唱和する園児に感動を覚えたからといって、それが何かの問題に直結するのは考えにくいでしょう。それどころか、私学である塚本幼稚園で教育勅語を使うなというのは、それが思想弾圧になってしまわないかと心配になる部分も出てきます。

戦争と平和イメージ

教育勅語はよく戦前回帰だと言われますが、現代のように秩序が乱れ、目上の人を敬わない若者を見れば、戦前の良い部分に焦点をあて、道徳的指針である教育勅語を持ち出したくなる気持ちもわからなくはありません。

とはいえ、戦後に廃止された教育勅語を使いたい本質が何なのか?

子供たちのためになっているのか?

他の理由があるんじゃないのか?

そのベクトルの向きで意見が変わる話ではあるのですが、誰が反対し、誰が賛成しているのか注目することも大切であると言えるでしょう。

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ただ、教育勅語自体が大きな問題を抱えているのかというと、別にそういうわけではないと思えるのです。

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2 Responses to “教育勅語とは何か?内容や問題点をわかりやすく簡単に説明!”

  1. 一般人 より:

    明治天皇といえば、
    替玉事件の噂のようなものがありますね。

    真相はどうなのでしょうか。。。
    気になります。

  2. haru より:

    教育勅語の問題点と、その議論についていろいろwebサイトを見てきましたが、一番客観的かつ冷静にわかりやすく書かれていると思います。大変参考になりました。ありがとうございます。

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