赤ちゃんにダメな蜂蜜・ボツリヌス菌とは?クックパッドも炎上?

はちみつ

東京・足立区で生後6ヶ月の赤ちゃんが、蜂蜜入りのジュースを飲んで死亡していたことがニュースで報じられていました。

赤ちゃんに蜂蜜を与えてはダメなことは子供が居る家庭では常識とされる話だと思うのですが、ネットの反応をみると少なからず『赤ちゃんにはちみつはダメなことを知らなかった』という人もいました。

それを象徴するのが、クックパッドに見られる離乳食で蜂蜜を使ったレシピではないでしょうか?

クックパッドは、蜂蜜を使用した料理を赤ちゃんにも勧めているレシピを掲載したことで炎上したそうですが、なぜ赤ちゃんに蜂蜜を与えてはいけないのか、多くの人がその辺りの理由が曖昧だからこそ起きたことだと言えるのかもしれません。核家族化が進む現代において、意外にも抜け落ちてしまっている盲点なのでしょう。

たしかに赤ちゃんに蜂蜜がダメなことを知っていても、ダメな理由であるボツリヌス菌乳児ボツリヌス症について知らない人は多いかと思います。

今回はこのニュースについて詳しく見ていきましょう。

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はちみつで赤ちゃんが死亡するニュース

はちみつが原因で赤ちゃんが緊急搬送

東京・足立区で生後6ヶ月の赤ちゃんが、はちみつが原因で死亡するというニュース。

これは2017年2月22日、生後5ヶ月の赤ちゃんに蜂蜜入りのジュースを与えたところ、呼吸不全やけいれんなどを引き起こして病院に緊急搬送され3月30日に死亡したというもの。

家族は発症の1ヶ月前から、離乳食として市販のジュースに蜂蜜を混ぜて与えていたそうで、赤ちゃんの便やはちみつからボツリヌス菌が検出されたことから、東京都は死亡原因を『乳児ボツリヌス症』だと断定しました。乳児ボツリヌス症での死亡例は国内では初めてだったそうです。

東京都は、蜂蜜にはボツリヌス菌が含まれていることがあり、それが原因で食中毒を引き起こすことがあるとして、1歳未満の赤ちゃんには蜂蜜を食べさせないように呼びかけています。

 

乳児に蜂蜜はダメということは常識だとはいえ、100%皆がそのことを知っているかと言えば、そんなことはないのかもしれません。考えてみればはちみつは赤ちゃんにとって飲みやすそうで、滋養もありそうなので身体に良いものだと思えなくもありません。

赤ちゃんにはちみつを与えていた状況

報道によると、亡くなった赤ちゃんは一ヶ月前から毎日10グラム程度の蜂蜜を与えられていたそうですが、これはスプーンだと小さじ2杯分くらいの蜂蜜の量になります。いわゆるティースプーン2杯の蜂蜜でも、毎日与え続ければ赤ちゃんは死に至るとなると、やはり絶対に避けなければいけないと考えるべきでしょう。

ただ、少し疑問に思うのは、亡くなった赤ちゃんの家族やその周りの人たちも、生後5ヶ月の赤ちゃんにジュースを飲ませたり、蜂蜜を与えたりしていることを誰も指摘しなかったのでしょうか?

親は知らなかったという情報

蜂蜜を与えている話が少しでも日常会話に出てくれば、「赤ちゃんの健康を考えないとダメだよ」って誰かが言ってくれたかも知れないと思うし、ほんの些細な無知が理由で赤ちゃんが苦しい思いをしていたと考えると胸が痛みます。

母親にしても大変な思いをして産み育ててきたはずでしょう。

非常に悔いが残る話です。

赤ちゃんにダメな蜂蜜・ボツリヌス菌とは?

はちみつが原因で乳児が死亡するニュース

赤ちゃんに蜂蜜がダメということは、今回のニュースで周知の事実として幅広く認知されたことだと思いますが、赤ちゃんの死亡原因となったボツリヌス菌によるボツリヌス症というのは、一体どういったものなのでしょうか?

東京都福祉保健局の情報をまとめると以下の通りになります。

ボツリヌス菌の特徴

ボツリヌス菌は土壌や海、湖、川などの泥砂中に分布している嫌気性菌で、熱に強い芽胞を形成します。
ボツリヌス菌の芽胞は、低酸素状態に置かれると発芽・増殖が起こり、毒素が産生されます。
この毒素は、現在知られている自然界の毒素の中では最強の毒力があるといわれ、A~Gまでの型に分類されています。

ボツリヌス症とは

ボツリヌス症は、食品中でボツリヌス菌が増えたときに産生されたボツリヌス毒素を食品とともに摂取したことにより発生するボツリヌス食中毒と、乳児に発生する乳児ボツリヌス症等に分類されます。

ボツリヌス食中毒では、ボツリヌス毒素が産生された食品を摂取後、8時間~36時間で、吐き気、おう吐や視力障害、言語障害、えん下困難 (物を飲み込みづらくなる。)などの神経症状が現れるのが特徴で、重症例では呼吸麻痺により死亡します。

乳児ボツリヌス症は、1歳未満の乳児にみられるボツリヌス症です。乳児では、ボツリヌス菌の芽胞を摂取すると腸管内で菌が増殖し、 産生された毒素が吸収されてボツリヌス菌による症状を起こすことがあります。症状は、便秘状態が数日間続き、全身の筋力が低下する脱力状態になり、 哺乳力の低下、泣き声が小さくなる等、筋肉が弛緩することによる麻痺症状が特徴です。

引用元:東京都福祉保健局

ボツリヌス菌として危険なのは蜂蜜が有名ですが、他にもボツリヌス菌が発生する食品もあります。

ボツリヌス菌は、自家製のビン詰や缶詰など、酸素のない状態になっている食品が原因となることが多いのですが、同じビン詰や缶詰でも加熱処理されているものは安全です。加熱処理とは120℃4分のことを指すので、一般的なレトルト食品によるボツリヌス食中毒の問題はないと言えるでしょう。

大まかに分けると次のような感じになります。

ビン詰・缶詰(加熱処理なし)=危険

ビン詰・缶詰(加熱処理あり)=安全

 

ただ、今回のケースのような乳児ボツリヌス症については注意が必要です。

乳児ボツリヌス症の原因になる芽胞は熱に強いので、加熱処理していたとしても乳児に与えてはいけません。

具体的には、蜂蜜、コーンシロップ、野菜ジュースなどがそれに該当するのですが、乳児ボツリヌス症の原因となる食品は、これまでに蜂蜜以外、ほぼ確認されていないとのこと。

そして、黒糖も良くないという情報も多く見られます。

より気をつけるのであれば、自家製のビン詰や缶詰、容器包装詰めなどの長期保存を目的とした食品も同様となりますが、乳児ボツリヌス症の予防をまとめると、一歳未満の乳児には、ボツリヌス菌の芽胞に汚染される可能性のある食品(蜂蜜等)を食べさせるのを避ける必要があるということですね。

1歳未満の赤ちゃんには、とにかく粘状で高加糖のものは避けおいた方が良さそうです。

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蜂蜜入り離乳食レシピでクックパッドも炎上?

蜂蜜入りのジュースを飲んで乳児ボツリヌス症を起こした赤ちゃんが死亡したニュースを受けて、蜂蜜入り離乳食のレシピを多数公開していたクックパッドが炎上しているようです。

試しにGoogleで『クックパッド はちみつ 離乳食』で検索すると140件以上ヒットします。

クックパッド、はちみつ、離乳食で検索した結果

たしかに、蜂蜜が赤ちゃんにダメと言われている割に、クックパッドでは数多くの離乳食レシピに蜂蜜が使われていますよね。中にはきちんと注意書きも書かれてあるものもあるのですが、そこまでしっかり目が行き届くかというと疑問が残るので、その辺りが炎上の原因となっているのかもしれません。

注意書きのあるはちみつ離乳食レシピレシピの多くには注意書きがあった

今回、赤ちゃんに蜂蜜を与え続けたことで乳児ボツリヌス症が発症したわけですが、全国での死亡例としては初めてだったことからわかるように、その辺りは少し軽視されている部分があったのでしょう。

人によっては乳幼児に蜂蜜を与えないのは超が付くくらい常識だという人もいるはずなので、わざわざ警告文を載せる必要があるかどうかは意見が分かれるのは当然の話。ただ、近年のテレビで見られる『これはCM(番組)上の演出です』という注意書きと同じように、必要か不要かを取捨選択する場合は、どうしても必要となってくる時代なのかもしれません。

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甘やかすの言葉通り、赤ちゃんに甘いものや蜂蜜を与えたくなる気持ちはわからなくもないし、自分が美味しいと思うものをつい与えたくなる親の気持ちが理解できないわけではありません。

ひょっとすると、周りにもそういう親御さんもいるかもしれませんが、本当に子供のことを思うのであれば、生後5ヶ月の赤ちゃんにジュースを与えること自体が早すぎます。蜂蜜が赤ちゃんにダメというのも、知らなかったで済まないことも…。

もちろんそこに親の愛情があったとは思いますが、それが原因で赤ちゃんが苦しい思いをした思うと不憫でなりません。

亡くなった赤ちゃんのご冥福をお祈りします。

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