北朝鮮ミサイル発射失敗はアメリカのサイバー攻撃が原因?真相は…

アメリカ国家安全保障局のロゴマーク

2017年4月16日、太陽節(故金日成主席生誕105周年)の翌日に北朝鮮がミサイル発射失敗したことは、各地で様々な憶測を呼ぶこととなりました。

この日は北朝鮮とアメリカの緊張が非常が高まっている状況で、北朝鮮のミサイル発射が両国の軍事衝突を引き起こすとも言われている時でしたが、運良く(?)ミサイル発射直後にミサイルが爆発したことで事なきを得ることとなりました。

この北朝鮮のミサイル発射は金正恩(キム・ジョンウン)がメンツを保つための自作自演とも考えられますが、一方でアメリカが意図的に行ったサイバー攻撃によるものだとも噂されています。アメリカ側はサイバー攻撃については否定も肯定もしていませんが、もしミサイル発射失敗の原因がサイバー攻撃によるものであれば私たち日本人としても非常に心強い情報です。

今回は色々と噂されているアメリカのサイバー攻撃の真相について詳しくみていきましょう。

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北朝鮮ミサイル発射失敗は自作自演?

2017年4月15日、北朝鮮では太陽節(故金日成主席生誕105周年祭)が行われ、この前後は北朝鮮によるミサイル発射や核実験が警戒されていました。いよいよアメリカと北朝鮮の戦争も秒読みかと噂され、両国が非常に強い緊張状態だったのですが、それにもかかわらず翌16日に北朝鮮はミサイル発射を断行。結果的にミサイル発射は失敗に終わり、アメリカも慎重に判断した上で手を出さずに済みました。

この時使われたミサイルは長距離弾道ミサイルでなく『ムスダン(中距離弾道ミサイル)』だったので、結果的に失敗に終わりましたが、北朝鮮側としてはアメリカを強く刺激することなくメンツを保つことができたと言えるでしょう。

北朝鮮、中距離弾道ミサイル、ムスダンの射程距離範囲

問題は今回の北朝鮮ミサイル失敗が自作自演だったのではないかと噂されていることです。

ポイントは発射直後の爆発であること。この状態だとどういった軌道で発射されたものであるかわかりませんし、ミサイル発射の意図もイマイチはっきりしないので、アメリカも手を出す動機までには至りません。(実際にそういう理由で静観している)

さすがに誤射ということはありませんが、北朝鮮としては微妙な具合でも軍事行動を示すことができたので自作自演の可能性は否めないでしょう。

しかし、このミサイル発射失敗にもうひとつの可能性が噂されているのです。

北朝鮮ミサイル発射失敗はアメリカのサイバー攻撃が原因?

2017年4月16日、北朝鮮ミサイル発射失敗のニュース速報

北朝鮮のミサイル発射失敗は、実はアメリカ側が仕掛けたサイバー攻撃が原因だという見方があります。

サイバー攻撃をわかりやすく説明すると、コンピューターシステムにマルウエア(コンピューターウイルスをはじめとする悪意のあるソフトウェアやコード)を送り込むことです。軍事兵器の多くはコンピューターシステムにより制御されているので、アメリカがハッキングにより標的となるシステムを狂わせることを目的としています。

基本的に軍のコンピューターシステムはクローズド・ネットワークで制御されており、外部から侵略されにくいというのが一般的な認識なのですが、現在においてはそんなこともありません。

例えば、クローズド・ネットワークでも壊滅的なダメージを与えることができるスタックスネット(USBなどの外部メディア経由で感染させるウイルス)』が、イランの核施設に大打撃を与えたという事例もあります。

北朝鮮にある軍施設、兵器、コンピューターがすべて自給自足でない限り、アメリカがサイバー攻撃の芽を仕込んでおくことは不可能ではないでしょう。ただ、興味深いのは、この手のマルウエアによるサイバー攻撃は明確な証拠を残すことがないというところ。

米軍サイバー攻撃イメージ

以前、アメリカは北朝鮮に対しても『スタックスネット』と同様のマルウエアを使おうとしたことがあったのですが、北朝鮮のネットワークは隔離されすぎていて侵入できなかったという政府高官の話もありました。一方で、実は過去に北朝鮮へのネットワークへの侵入に成功したと報じられたこともあり、このあたりは非常にベールに包まれた話だと言えるでしょう。

こうなると情報戦による撹乱とも考えられなくもないのですが、これがアメリカのサイバー攻撃が噂が絶えない理由なのかもしれませんね。

ただ、証拠が残らず原因の特定がしにくい新種のマルウエアが、北朝鮮軍施設のコンピューターシステムに入り込んでいるかどうかは外部に漏れることはないと考えられるので、外からは確認のしようがなく、どうしても憶測の域を出ません。

ただ、このようなサイバー攻撃が軍事戦略の1つとして存在している事実は、日本にとっても決して他人事ではないということですね。

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アメリカのサイバー攻撃の真相は…

2017年4月27日付のニューズウィークでは、米軍によるサイバー攻撃は単なる夢物語だと指摘する人物がいました。先程の説明とはまるっきり逆の話になりますが、サイバー攻撃の見方が分かれるとなると、北朝鮮ミサイル発射失敗の真相は一体どうなるのでしょうか?

アメリカによるサイバー攻撃が北朝鮮のミサイル発射を妨害したことについて根拠がないと訴えているのは、軍縮問題専門家・ジェフリー・ルイス氏。

彼は、米政府が過去にイランの核施設にサイバー攻撃を仕掛けたことと同様のことを北朝鮮に行っていることを指摘しながらも、サイバー攻撃が北朝鮮のミサイル発射を失敗に導くほどの効果は得られていないと言うのです。その理由として、北朝鮮のミサイル発射の成功率が意外に高いという事実に目を向ける必要があるとのこと。

2014年以降、北朝鮮が実施したミサイル発射実験は66回に及び、そのうち51回は成功していることになるのですが、失敗したものの多くが開発中の新型ミサイルであることを考えると、ある意味失敗は必然であり、アメリカのサイバー攻撃による効果については疑問が残ると指摘しています。

その他、イランと北朝鮮のミサイル開発の関連性を説きながら、アメリカのサイバー攻撃が北朝鮮の抑止力になっていると考えるのは危険な妄想だと警鐘を鳴らしているのですが、それはアメリカ国民(及びトランプ支持者)が北朝鮮の脅威を受け入れがたい現実だとして遠ざけたがる心理がそうさせるのだとか…。

アメリカのサイバー攻撃による北朝鮮のミサイル発射失敗の真相については人によって色々な受け取り方はあるかもしれませんが、ジェフリー・ルイス氏が「全ては危険な空想だ。現実は違う」と言うように、危機感を麻痺させることによって安心するのは間違いなのかもしれません。

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⇒北朝鮮情勢まとめ

もし、本当にアメリカのサイバー攻撃が効果を発揮しているのであれば、私たち日本人としても非常に安心できる情報ですが、逆の立場として考えると、サイバー攻撃を仕掛けられれば日本の軍事力も無効化される危険もあるわけなので、どちらにしても悩ましい問題であることは確かです。

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