部活動指導員にも国家資格が必要?問題は親からのクレームか…

部活動指導員

今や学校教員の職はブラック企業並だと言われていますが、その多忙の中でも特に問題となっているのが放課後に行われる部活動。

このような学校教員の負担を減らすために、2017年4月から文部科学省が『部活動指導員』として外部人材でも部活動の指導ができる制度を始めました。

そして現在、その部活動指導員にも国家資格制度を検討しているとのこと(自民)。

このような教育現場の変化には必ず親からのクレームが背景としてあり、ある程度時代に合わせ求められた部活動指導員も、今後の流れとしては国家資格化も避けられないのかもしれません。

今回はこの問題について詳しく見ていきましょう。

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部活動指導員にも国家資格が必要な時代へ

2017年4月から文部科学省が導入を始めた部活動指導員制度ですが、自民党は部活動指導のレベル向上や安全確保のために部活動指導員制度の国家資格化を検討しているそうです。

国家資格は教員と外部人材の双方が取得可能。

学校教員

外部人材

主に運動部活動に打ち込む生徒たちに、より専門的で適切な指導や、安全を守るために外部人材を活用し、同時に教員の負担を減らすことが目的となっているので、今後の部活動には外部からの指導員をより積極的に登用していく狙いがあるのでしょう。

この国家資格は「スポーツ専門指導員(仮称)」と呼ばれ、合格すると指導や大会への引率なども行うことができるので、これまで基本的に教員顧問が引き受けていた放課後や休日の部活動への負担を大きく減らすことができそうです。

さらに次のような問題もあります。

専門外の顧問がつくことで部活動の向上が図れない

教員の転勤による部活動への影響

これまで当たり前だった学校教員による部活動顧問も、最近では重箱の隅をつつくように様々な問題が指摘されるようになり、学校や先生たちに重圧がのしかかるようになってきていました。こうした問題を解消するためにも、部活動指導員制度や国家資格化は避けられないのかもしれませんね。

部活動指導員の国家資格化は親からのクレームが問題?

課外活動の世界的な割合

部活動指導員制度は、教員による顧問指導が長時間労働化している問題が背景としてあります。しかし、それに伴った国家資格化というのは少々大げさな印象持ってしまうのが正直なところ。ただ、これも結局は『安全性をきちんと考慮しろ』という親からのクレームが問題になっているようです。

親からのクレームというと語弊がありますが、今はそういった親からの強い要望をないがしろにして、何か問題が起きれば責任問題だと言われる時代です。部活動時間内での事故は昔からあったことですが、昔と違って生徒に何かあればインターネット上でニュースになるし、場合によってはツイッターなどのSNS拡散、匿名掲示板でのバッシングなど、学校や先生への監視の目が強くなっていることは確かなので無視できないところもあるのでしょう。

とにかく、部活動を行う上での安全性を確かなものにせざるを得ない状況になってきているのです。

基本的に部活動は任意参加であり、教員も自主的に顧問に引き受けることになっているのですが、実際は部活動顧問というのは断れないのが現状です。部活動顧問というのはボランティアの延長のようなものなので、学校や部活によってはレベルや内容に差が出てくるし、場合によってはその部活自体にあまり関心のない先生が顧問になることもあります。

部活動顧問教員の現状

しかし一方で、県大会やインターハイで勝ち抜いていく目標を持って打ち込む部活動であれば、かなり厳しい指導を行ったり、専門的な知識を有する顧問の先生もいるわけです。スポーツの技術を磨いたり勝負の世界で勝ち抜いていこうと考えるのであれば、部活動に力を入れている私立校やその道の強豪校に入学する必要があるということですね。

ただ、そういった上を目指すスポーツ系の部活動ではあまりにも厳しい指導により、生徒が怪我をしたり命を落とす危険性もあり安全面での問題が指摘されています。

2017年3月、栃木県のスキー場で学校引率による登山訓練中に高校生が雪崩に巻き込まれ、生徒7人と教師1人が死亡するという事故がありました。亡くなったのは山岳部の強豪と言われた栃木県立大田原高校の生徒と教師で、引率していた顧問教師による行き過ぎた指導があったのではないかと問題になったのです。

ただ、部活動の指導については顧問教師によってかなりばらつきがありますし、部活動の指導に関しての親からのクレームというのは、安全面以外の部分でもあります。実際に知り合いの学校関係者に話を聞くと、『いまは学校の先生に高い水準の教育を求める保護者が多い。部活の試合でも、上手い下手関係なく自分の子供が平等に扱われてないとクレームを入れてくる親も珍しくない。モンスターペアレントなんて毎年必ず出てくるから、そういう親に当たった先生は本当に可哀想だよ』とのこと。

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部活動指導員の国家資格化で何が変わる?

部活動指導員の国家資格化を推進しているのが自民党ということですが、我が子にきちんとした学校教育を受けさせてあげたいと思う層からするとありがたい話でしょう。

現在40代以上の人なら部活動の精神論・根性論的指導は当たり前でしたが、現代においては部活動に適切な休養日を設けて無理をさせないように文部科学省から通知が出る時代です。これは先生だけでなく生徒にも言える話で、スポーツを頑張り過ぎて勉強とのバランスが取れなくなってしまうと本末転倒です。

特に、スポーツ系の部活動での安全面については一定の水準を満たしたガイドラインを作り、生徒たちが安心して部活動に打ち込めるような環境作りをする必要があります。部活動指導員の国家資格化により本来の教育と部活動をうまく切り分けができれば、教員の負担を減らすこともできるし、生徒たちもより高い水準で部活動の指導を受けることができるようになるかもしれません。

スポーツ系部活動のイメージ

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本来の意味を考えれば部活動は任意の取り組みであり、あくまでも自主的に行うものですが、時代とともに一部クレーマー化した親が出てきたり、教育現場に求められるものが大きくなったことで先生たちの負担が増えたことは確かです。そのため、学力だけでなく部活動においても2極化が進むようになりました。

ネット上では部活動指導員の国家資格化による予算や天下り問題についての指摘もありましたが、このような時代だからこそ、教育現場への予算投資や試みは避けられないのかもしれませんね。

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