雑種フグ増加で毒に注意!養殖フグは毒がないから安全って本当?

雑種フグに似ているショウサイフグ

近頃、毒の部位がわからない雑種フグが増加しているそうです。

一般的に食用とされるトラフグは肝臓や卵巣に毒があるのですが、雑種フグの場合はその毒がどこにあるのかわからないので、危険だとして注意喚起を行っているとのこと。

ちなみにフグの毒はテトロドトキシンと言い、その強さはなんと青酸カリの千倍以上。しかも、雑種フグの毒の場所については、ふぐ調理師免許を持ったプロでもお手上げ状態だそうです。

雑種フグは今後も増えていくと予想されているのですが、調べてみると養殖フグは毒がないという情報もよく見かけます。果たしてそれは本当なのでしょうか?

今回は、雑種フグが増加している問題について見ていきたいと思います。

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雑種フグ増加で毒に注意!

毒がどの部位にあるかわからない雑種フグが増えていることが問題となっているようです。

雑種フグは、食用の『ゴマフグ』『ショウサイフグ』の間の子。どちらも安価でおいしい庶民のフグとして食卓に上がることがあるので、どちらとも見分けのつかない雑種フグが市場に紛れ込み、私たちのところまで出回ってくる危険が出てくるとなるとちょっと怖いですよね。

現在、『ゴマフグ』『ショウサイフグ』はヒレの色やとげの有無などをみて仕分けされ、それが市場に流される形になっているのですが、毒の除去が難しい雑種フグが増えてきたことでその仕分けが困難になりつつあるんだそうです。

というのも、雑種フグをいわゆるハーフとすれば、今後はクォーターなど細分化されていくだろうと考えられているのですが、特にこの雑種と純正が交雑して誕生するクォーターの判別は難しいらしく、厚生労働省が示す判別方法では間に合わなくなってきているとのこと。

雑種フグに対する専門家の意見

なんにせよ、毒の場所がわからないというのは怖い。

食卓から庶民のフグが遠ざかりつつある状況というのは、要するに、一品料理屋で出てくるフグの唐揚げやてっさが気軽に食べられなくなる時代がくるかもしれないということですね。

純正フグと雑種フグの違い

では、純正のフグと雑種のフグにはどのような違いがあるのでしょうか?

雑種フグの外見の違い

非常に大きなポイントとして、ショウサイフグは『尻ビレが真っ白で、背中とお腹にトゲがない』のが特徴。そして、ゴマフグは『尻ビレが黄色く、背中とお腹にトゲがある』のが特徴となっています。

それに比べて雑種フグは、尻ビレが真っ白だけれども、トゲがあったり、逆に尻ビレが黄色いのにトゲがなかったりと、両方の特徴を持ち合わせているものなど、特徴がマチマチで判別がはっきりしないとのこと。

雑種フグの選別について

ちなみに、これらのフグは市場に出回る前に、見た目・手で触った感触など職人が長年の経験から選別しているそうで、ちょっとでも怪しいと感じたものは排除されているそうです。

雑種フグが増加した理由

雑種フグが増えた理由

雑種フグというのは、日本海に生息するゴマフグと、太平洋に生息するショウサイフグが交雑して生まれたものですが、これまではきちんと住み分けがされていたので問題になることはありませんでした。

しかし、近年の温暖化の影響により、海水温度が上昇したことで、日本海に住むゴマフグが北上し、津軽海峡を越えて太平洋に流れていくようになったのです。その結果、東日本沖で雑種フグが増加することになったのです。

ショウサイフグ釣りのエリアマップ関東圏のフグ釣りも注意が必要

このまま行くと雑種フグと純正フグの交雑により、さらに見分けがつかなくなる可能性が高いと指摘されており、プロの漁師でもその判別が困難になっていくだろうと言われています。

これはつまり、今後は天然のショウサイフグやゴマフグが食べられなくなる危険性もあるということですが、人間が引き起こしたと言われている地球温暖化の影響だと考えると、何ともやるせない気持ちになってしまいますね。

養殖フグは毒がないから安全って本当?

養殖のトラフグ養殖のトラフグ

天然のフグが危険ということで、これからは養殖フグの需要の高まりが予想されます。

よく「養殖フグは毒がない」という話もよく耳にしますが、この話は本当なのでしょうか?

まず、フグは食物連鎖の中で摂り入れられる餌によって毒を蓄積させていくので、囲いの中で飼育されている養殖フグに安全性の高い(毒のない)餌を与えると、そのフグたちには毒が蓄積されることはありません。

もちろんこれは理論上の話。飼育されている場所が海の囲いの中である場合だと、網の隙間から毒化プランクトンや毒化した貝類などが入ってくる可能性が大いにあるので、いくら養殖と言えども食べる餌を完全に管理することができません。

また、安全な餌で無毒のフグを養殖しようとしても、フグ自体の免疫力を下げる行為につながるので、現代の養殖においてはあまりメリットのないことだと考えられています。

つまり、完全に無毒化したフグを養殖しているところもあるのですが、現時点でのフグの養殖産業においてはすべてがそうではないということですね。

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養殖の魚が食の安全につながる

フグと言えばトラフグが有名ですが、トラフグも市場に出回っている9割が養殖です。

雑種フグの親となるショウサイフグなどは、漁船で釣ってきたものが食卓に並ぶことがあるので注意が必要ですが、言い換えれば、温暖化により増えつつある雑種フグのような危険性がトラフグにはほとんどないというのは幸運です。

フグ調理資格の違いフグの安全といえばこんな比較も

養殖フグと天然フグだとその価値に差があるものですが、最近世間を騒がせている魚介類に寄生しているアニサキス問題などもあるので、いまは養殖を選ぶ方が食の安全は守られていると言えるかもしれませんね。

とにかく、プロでも見分けが厳しくなってきているので、釣りを楽しまれる方などは雑種フグの危険に注意する必要があるということですね。

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余談ですが、縄文時代の貝塚からはフグの骨が多く見つかっており、昔の人がフグを食べていた痕跡を考えると、昔のフグには毒がなかったのではないかという研究結果もあるそうです。人間による環境汚染とはいえ、天然の生き物が食べられなくなってきているというのは、何とも悲しい話です。

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