茨木市の認定こども園で体罰常態化…園長の体罰必要論がおかしい?

茨木市認定こども園ちとせ學院外観

大阪府茨木市の認定こども園で、保育士が園児に手をあげるなどの体罰が常態化していた疑いがあるとして、市が調査していることがニュースで報じられていました。

茨木市から調査を受けているのは、社会福祉法人が運営する認定こども園『ちとせ學院』で、テレビのインタビューで園長はこの問題に対し、「体罰が必要なときもある」という認識であることを伺わせる話をしていました。

つい最近、世界的ジャズプレイヤーである日野皓正が、教え子の中学生に往復ビンタの体罰を与えたことが世間を騒がせていましたが、この時、ネットではたしかに『体罰は必要である』という見方をする人が多く見られました。

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しかし、問題となっているこども園の体罰に関しては、相手がまだ幼児なので、園長の体罰必要論には少し首を傾げるところがあります。

今回はこの問題について詳しくみていきましょう。

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茨木市の認定こども園で体罰常態化

大阪府茨木市の認定こども園『ちとせ學院』で、40代の女性保育士が園児の足を叩くなどの体罰を行っていたことをきっかけに、園で体罰が常態化していた疑いがあるという驚きのニュースが報じられていました。

茨木市認定こども園ちとせ學院、体罰のニュース

40代女性保育士の体罰が露呈したのは、2017年6月、茨木市の認定こども園『ちとせ學院』を利用している保護者が5歳の長男を迎えに行った時、威圧的な態度で子供を叱りつけ、子供の足を叩いていたのを発見したことがきっかけだったそうです。

茨木市認定こども園ちとせ學院、被害園児の保護者のインタビュー

市や園の説明によると、子供が昼寝の時間におもらしをしたことで、40代の女性保育士が肩を押して突き飛ばしたり、太ももを叩いたとのこと。特に大きなケガなどはなかったそうですが、男の子はその日から頻繁に(15分に1回)トイレに行きたいと訴えるようになり、精神的ショックを受けたとみられています。

「夜中にシクシク泣きながら『先生はいつもたたくねん』って言う。お昼寝中ふざたらバチンとやられるし、お布団からちょっと出たらバチンとやられる。ほかのお子さんもたたかれている」(被害園児の母親)

引用元:毎日放送

保護者が体罰を受けた子供に尋ねた話によると、園内での体罰が日常的にあったことを伺わせる内容であることがわかります。

茨木市認定こども園『ちとせ學院』では、一体どのような保育を行っていたのでしょうか?

園長の体罰必要論がおかしい?

茨木市認定こども園ちとせ學院外観その2

今回、公になった園児への体罰について、茨木市認定こども園『ちとせ學院』の園長が毎日放送の取材に答えていましたが、その回答は、逆に『体罰の必要性』を訴えるような内容となっていました。

私はこの園長の体罰必要論がちょっとおかしいのではないか?と感じたのですが、まずはその話を引用してみましょう。

「子どもさんの心情…辛かったとか傷ついているとか考えますと、こういったことも体罰の対象になるのかなと真摯に受け止めている…、言葉で言ってわかる年齢の限度もあるし、個人の理解力もある。全てが優しく大事にされる6年間でいいのかと私は自分ながらに考えている。いま改めて(体罰について)考えないといけない『(そういう)時代になったのか』とか…、保育の中で体罰は必要なときもある」(ちとせ學院園長)

引用元:毎日放送

認定こども園ちとせ學院の園長は、「自分ながらに考えている」とした上で、「保育の中で体罰は必要なときもある」と結論づけています。

私も2人の子供がいますが、親でさえ子供に手をあげることにはかなりためらいますし、実際、いまだに我が子を叩いたことはありません。

この園長の言う『体罰を必要とするボーダーライン』が『昼寝中のおもらし』であるなら、それが一体誰のための体罰なのかを明確に説明して欲しいものです。

茨木市認定こども園ちとせ學院園長のインタビュー

「おもらしした子供への体罰は、その子のために必要である」と、そう言い切れるのでしょうか?認定こども園の冠を付けながら、「うちの園では子供に手をあげることもある」と、そう言い切れますか?

もちろん、保育士の先生たちが言うことを聞かない子供たち相手に手を焼くことや、保育の現場が大変なこともある程度承知しているつもりです。その上で書かせてもらいますが、本当はあなた方職員のイライラを子供にぶつけているだけじゃないんですか?

『しつけ』や『教育』という言葉でごまかしたり、「体罰に当たるとは思わなかった」というのは詭弁以外の何ものでもありません。

そもそも認定こども園は各自治体補助金を受けているので、公的機関としてのコンプライアンスを守るべきは当然の話です。それどころか、れっきとした刑法違反(暴行罪または傷害罪)であり、児童虐待防止法にも抵触することになります。

当然、学校教育法にも、体罰を加えることはできないとなっています。

第十一条

校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない

引用元:学校教育法

そして園長は、「時代が変わって体罰が悪く言われるようになった」みたいな言い方をしていますが、ワイドショーのお笑い芸人が言うならいざ知らず、保育士を指導していく立場の管理者であり、保育の現場のプロの発言としては少々時代錯誤ではないでしょうか。

体罰を肯定してしまうと、自制の利かない人が虐待したり、子供の人生が狂う要因になるから、保育や幼児教育の在り方が変わっていったわけで、「昔はそんなことはなかった」というのはただの怠慢でしかなく、補助金を受けながら国の方針からズレたおかしな話でしかないのです。

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保育の現場に体罰が必要と言う前に…

いま、書店に行けば子育て関連の書籍は本当に沢山あります。

今日も近くのツタヤブックスに行った時に色々と子育ての本を捲ってきたのですが、体罰を肯定している本はおそらく一冊もないはずです。

「子供が言うことを聞かなかったら、叩いて分からせましょう」なんてことは1ミリも書いていないのにも関わらず、茨木市認定こども園『ちとせ學院』の園長は「体罰は必要だ」と主張しています。これは一体どちらが正しいのでしょうか?

ここははっきりしておかなければならないところですが、体罰を必要とする保育や子育てというのは『時代遅れ』と認識しなければなりません。たしかに少し前は体罰が通用していたかもしれませんが、今は時代の移り変わりが早く、それに対応していかなければ社会的なバッシングを受けることも珍しくありません。

園児のイメージ

こんなことを言うと、保育の現場でそんなキレイ事は通用しないというかもしれませんが、私も障がい者福祉施設で介護福祉士として数年間従事していたことがあるので、イレギュラーなことが起きた時に手をあげたくなる気持ちは理解できます。だけど、手をあげてはいけませんし、それは責任転嫁に他ならないからです。

初めて障がい者施設でアルバイトとして働いた場所は、大阪のとあるNPO法人のデイサービス施設でした。そこでは、利用者が言うことを聞かないときに、職員が利用者に威圧的に行動を促したり、時にはビンタをすることもありました。彼ら職員は「愛情があるから体罰も必要なんだ」という言い分でした。

そして、私がそのNPO法人のデイサービス施設を辞め、次に移った社会福祉法人の障がい者福祉施設では、利用者に手をあげるなど、いかなる場合であっても言語道断という共通意識で皆が仕事に従事していました。

施設長は、「今は親が監視カメラをつける時代だからね」と笑っていましたが、少々厄介な精神障害者や他傷癖のある利用者が居たにも関わらず、職員が利用者に手をあげなくとも、大きな問題もなく施設運営がうまくいっていました。

ただ、冷静に考えれば、それは当然の話なのです。

道徳的な話を引き合いに出すまでもなく、私たち職員の給料は税金で支払われており、利用者は公的サービスを受けにきているので、その客に対して暴力をふるっていいわけがありません。

今回、茨木市認定こども園『ちとせ學院』で体罰常態化の疑いが指摘され、園長からして『体罰必要論』を持ち出す辺り、どうかしているとしか思えません。園に従事する保育士たちによる子供への体罰常態化は、ある意味自然の成り行きとして行われていたのではないでしょうか。

改めて、子供が『おもらし』という生理現象のコントロールがうまくできなかっただけで、園の保育士が体罰の必要性を求めること自体論外です。

それはイライラを弱者にぶつけただけの虐待であり、時代遅れの保育による違法行為なのですから。

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2 Responses to “茨木市の認定こども園で体罰常態化…園長の体罰必要論がおかしい?”

  1. 教育関係者 より:

    全くその通りです。
    体罰を園長が容認している園なんて、ありえません。
    恐ろしすぎます。
    またそんな園で、ベテラン教員が体罰をしていたなら、他の教諭も黙認していたのでは?と思ってしまいます。
    そして若い先生も、何が大事なのか見えなくなってきます。

    手を挙げた時点で、その教諭には指導力がないと言う事です。
    また暴力は必ずエスカレートしていきます。

    それにしても、茨木市の教育委員会はやはり有名な地主様の園なので指導には入れないのでしょうか?
    この園をこのまま放置しておくつもりですかね。

    来年度の園児募集も定員に達したとありましたが、また同じような被害者が出てくることは明らかです。
    そして被害者は幼い子どもです。
    茨木市は早く動くべきです。

    モンテッソーリ教育は本当に素晴らしい教育だと思いますが、先生に指導力がないのならすぐにやめるべきです。

    暴力以外で子どもと向き合う方法をまずは勉強してください。

  2. 近隣住人 より:

    実態としてはただ一人のクレーマー保護者に巻き込まれたって感じみたいですね
    もともと色々あるご家庭で、暴れる子供を止めたら
    あとから文句をいってきただけで
    それ以外の家庭からは一切クレーム等はないようなので

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