北朝鮮が核実験する目的は?核実験がなぜ必要かわかりやすく解説!

北朝鮮の核実験なぜ必要なのか?

2017年9月、北朝鮮が6回目の核実験を行い、国際的なバッシングを受けたことは記憶に新しいですね。

世界的な批判を受けてまで、北朝鮮が核実験をする目的は何なのでしょうか?

そもそも、北朝鮮の核実験は、アメリカにとって『レッドライン』(越えてなならない一線)とも言われていました。運が悪ければ、北朝鮮はアメリカから軍事力行使を受けるリスクさえあったのです。なのに、北朝鮮は核実験を強行しました。

核実験はなぜ必要なのか?

今回は、北朝鮮が核実験する目的や、核実験をすることで得られるメリットなど、そんな素朴な疑問についてわかりやすく解説してきましょう。

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核実験がなぜ必要かわかりやすく解説

北朝鮮が核実験する目的の前に、そもそも核実験がなぜ必要かについて、わかりやすく解説していきましょう。

 

1、核実験とは?

まず核実験とは何か?

単刀直入に言うと、核実験とは『開発中の核兵器の威力や性能をみるために、実際に核を爆発させること』です。

核実験は、主に4つの方法があります。

核実験の種類

  1. 大気圏内核実験
  2. 地下核実験
  3. 大気圏外核実験
  4. 水中核実験

それぞれ「読んで字のごとく」といった感じですが、1963年の部分的核実験禁止条約により、現代における核実験はすべて『地下核実験』が主流となっています。

現在、核兵器を保有している国は、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエルの8カ国。ちなみに、イスラエルは『核兵器保有』を公表していませんが、核兵器を保有しているというというのが国際的な認識となっています。そういう意味では、北朝鮮も核兵器保有国として認識されていると言えるでしょう。

 

2、核開発の終わり

冷戦時代の核実験

もともと、核兵器を持つ国というのは、第2次世界大戦後の冷戦時代に広まった『核の抑止力』が発端です。当時、アメリカ・イギリスが掲げた自由主義と、ソ連・中国が掲げた社会主義が、水面下で軍事力強化を競い合っていました。

西の自由主義国も東の社会主義国も、先進国が中心となり、躍起になって『核兵器』を作り始めたのです。

冷戦時代、アメリカとソ連を中心に、なんと約2,000回もの核実験が行われたのです。

しかし、このままでは世界は破滅に向かうとして、1970年に『核拡散防止条約』が制定されました。この世界的な条約により、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5カ国以外の国は、核兵器を持つどころか、開発してもいけない決まりができたのです。

「核兵器を開発するために必要な核実験が地球を汚染するから」というのが、彼ら(核兵器保有国)のもっともな意見であり、他の国が核兵器を持ってはいけない理由だったのです。

もちろん、彼らの言い分は嘘ではなく、「核実験は地球に優しくない」というのは真実の話です。しかし、それが建前だと感じるくらい、「他国が核兵器開発をすることは、絶対に許さない」という本音が見え隠れしていたのも事実。

なぜでしょうか?

これまで散々核実験を行ってきたアメリカやロシアは、あることに気が付きました。

「核があれば、小国でも脅威となっちゃうじゃん…」

他国の核兵器保有が、自国にとって深刻な脅威となることを恐れたのです。

もちろん、それ以外にも大きなメリットがあります。

他国に核兵器を持たせないことで、自分たちの外交を有利に進められるのです。

これはまさに、核兵器保有を許された国の特権とも言えるでしょう。

各国の核兵器保有数各国の核兵器保有数(2015年度)

3、核実験がなぜ必要か?

「この先、他国の核兵器保有を認めないことで、世界の秩序を保っていく」

アメリカのスタンスはこんな感じですが、私たち日本人からすると「エエ話やね」で終わりです。

実際、アメリカは他国の核兵器保有を認めない代わりに、世界のリーダーとしての役割を担うようになります。しかし、国によっては軋轢が生じます。国によって、信仰が違えば、主義、思想、価値観だって違ってくるので当然です。具体的には、リビア、イラク、北朝鮮などが、それに当たるでしょう。

反アメリカを掲げる彼らは、「アメリカは平和を掲げてもっともらしいことを言ってくるが、『核』をバックに自分たちの要求を押し通そうする白人至上主義者だ」と反発しています。

そして、そんなアメリカの圧力を跳ね返すために、自分たちも核兵器を保有しなければならないと考えるのです。

そのためにはまず、『核実験』が必要となります。

これは、核実験を行い核爆発を起こすことで、「アメリカや他の核保有国の言いなりにはならない」とアピールできるからに他なりません。

小国が大国に対抗する力を持つには、核兵器保有というのが一番手っ取り早い方法なのです。

 

北朝鮮が核実験する目的は?

北朝鮮、核実験のニュース

ここでは、北朝鮮が核実験する目的について見ていきましょう。

まず、北朝鮮がなぜ核実験を行うのか?

これはやはり、先ほどの説明の通り、小国が大国に対抗する力を得るためには、核兵器を保有するのが一番手っ取り早く確実な方法だから、というのが答えとなります。

もともと北朝鮮は、金政権の力を国際的に誇示したいと考えていました。しかし、1991年に同盟国だったソ連が消滅し、その翌年から中国との関係が悪化したことで、国が孤立化。その時北朝鮮は、自分たちの独裁政治をアメリカが壊しにくるのではないかと恐れたのです。

そのことについては『北朝鮮はなぜミサイルを撃つのか?アメリカを嫌う理由を簡単に解説』でも詳しく書きましたが、その頃から北朝鮮は瀬戸際政策(緊張を高めて相手の情報させる外交手段)をとるようになりました。

 

その手段というのが、『ミサイル発射』『核実験』です。

その2つを組み合わせれば、『核兵器』になることは言うまでもありません。

北朝鮮が核実験を行う目的はいくつかあるのですが、その本質はどれも単純明快です。

北朝鮮が核実験を行う目的のひとつ、それは「核兵器を持てば国際的な発言力が得られる」ということでしょう。それはつまり『アメリカの核に対する抑止力』になると言い換えることもできるのです。

テレビで北朝鮮が映し出されると、一見、華やかな印象を受けるでしょう。しかし、本当の北朝鮮は国民が貧しい国です。だから、国の強さをアピールして、国民の目を貧困から逸したいという理由もあります。なんだか第2次世界大戦の真っ只中かと錯覚してしまいそうな話ですが、金正恩は情報を統制し、軍事力を誇示することで、自国民に「北朝鮮はアメリカに負けない国だ」と吹き込んでいるのです。

北朝鮮の国旗とミサイル発射

多くの人は、北朝鮮が強がっていると考えるかもしれません。

しかし、小国が大国に対抗する施策として『核兵器保有国』を目指したという意味においては、北朝鮮は間違っていないのです。なぜなら、核兵器を持つことは、火力を主力とした軍事力を強化するよりも『費用対効果』が高いからです。

こんなことを言っては身もふたもないのですが、国際的なルールさえ無視して核実験を行い、世界中からバッシングを受けたとしても、核兵器を持つことができれば『勝ち』なのです。現にアメリカはすでに手出しができない状態です。

北朝鮮が核実験する目的は、小国が大国に勝つための、非常に合理的な戦略だったと言えるでしょう。もちろん、冷酷で無慈悲な君主だったからこそ、その目的が達成できたことは言うまでもありませんが…。

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北朝鮮核実験から見えること

90年代は、まだハリボテだった独裁国家も、今や世界に核兵器の脅威を振りまく危険な国家へと成長しました。

2017年9月の北朝鮮核実験は、前回の十数倍の規模だったと言われています。私たち日本人にとってみれば、只々脅威でしかありません。もちろん、日本人だけではなく、世界中の人たちが北朝鮮の核兵器保有に対して怒りを覚えています。

認めたくはないけれど、認めざるを得ないところまできています。

 

先ほど、北朝鮮が核実験を行う目的について、それが一番合理的な手段だったからと延べました。しかし、北朝鮮が核開発にこだわった理由はそれだけではありません。そこには『フセイン政権』と『カダフィ政権』の崩壊があったのです。

フセイン大統領とカダフィ大佐上・カダフィ大佐、下・フセイン大統領

イラクのフセイン大統領もリビアのカダフィ大佐も、共に独裁者と呼ばれ、国際社会に大きな影響を与えました。しかし結果的に、両者ともアメリカの制裁を受けることとなりました

2003年、アメリカとイギリス軍が国連の合意のないまま攻撃を開始したイラク戦争により、フセイン政権が崩壊。2011年、アメリカが主導するNATO(北大西洋条約機構)がリビア内戦に軍事介入したことで、カダフィ政権が崩壊。その後、彼らは非業の死を遂げています。

 

そして、彼らに共通するのは、核をもっていなかったこと

この2つの歴史から、北朝鮮が核の必要性を強く認識するようになったことは言うまでもないでしょう。

アメリカが、正義の名のもとに他国の政権を滅ぼしに来る。この事実は、北朝鮮にとって恐怖だったに違いありません。言い換えると、『核兵器を持っていれば、アメリカの言いなりにならなくて済む』ということですね。

そして、北朝鮮のしたたかな目的は、着々と歩を進めてきていると言えるでしょう。

北朝鮮、金正恩

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⇒北朝鮮情勢まとめ

ということで今回は、北朝鮮が核実験する目的や、核実験がなぜ必要かについて、わかりやすく解説していきました。

そして結論を言うと、北朝鮮の核兵器保有を未然に防ぐ機会はとっくに過ぎ去った、ということです。

さらに次の一手として、アメリカによる北朝鮮への先制攻撃も予測されていますが、核保有国同士の武力衝突は非常にリスクが高く、国際的な批判を買うことに繋がるので、よほど綿密な計画がない限り、その選択はないかもしれませんね。

一つだけ言えることは、北朝鮮の核実験はこれからも続くということ。

しかし、アメリカがこのまま独裁国家を認めることもないだろうと思うので、やはり『対話』による外交で歩を詰めていくことになるでしょう。ただ、その先にある未来については、まだ誰にも答えがわからないということですね。

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