ラスベガス銃撃テロで伏せるは間違い?頭上からの銃乱射の対処法

ラスベガス銃撃テロの状況

アメリカ・ラスベガスの銃乱射事件は、アメリカ史上最悪の銃撃テロとして多数の死傷者を出しました。

犯人は地元・ラスベガスに住む64歳の男性で、ホテルの32階の部屋からコンサート会場に向かって銃を乱射。犯人の男は、事件を起こした直後に自殺を図り死亡しています。

前回の記事でも書いたのですが、ラスベガス銃乱射事件は頭上からの銃撃なので、身を守る方法として知られている『伏せる』は間違いなのではないかという疑問が浮かびました。高い位置からの銃撃に対し、身を伏せたとしても非断面積を増やすことになるからです。

今回は、ラスベガスの銃撃テロで起きた、頭上からの銃乱射の対処法について詳しく見ていきましょう。

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ラスベガスで米史上最悪の銃撃テロ

2017年10月1日夜、米ラスベガスにおいてアメリカ史上最悪の銃撃テロが起きました。

一晩明けた時点においては、少なくとも死者58人、けが人500人以上。これをたった一人の犯人が起こしたテロというのですから、恐るべき大惨事と言えるでしょう。

犯人は64歳の地元の男で、すでに自殺しています。

今回のラスベガス銃撃テロは、犯人が宿泊していたホテルの32階の部屋から、眼下に広がるコンサート会場に向けて銃が乱射されたというもの。男は数日前からホテルに宿泊し、計画的にこの銃撃テロを起こしたと見られています。

ラスベガス銃乱射事件、被害状況

しかし、なぜ犯人はラスベガスで銃乱射を起こしたのでしょうか?

ラスベガスと言えば、世界中から多くの観光客が集まる場所。50人以上の命を奪い、数百人の負傷者を出したことや、犯人が早々に自殺を図っていることから、決して場当たり的ではない凶行だったことがわかります。

この事件については、イスラム国の過激派組織ISISが犯行声明を出していますが、FBI(連邦捜査局)によると犯人とISISとの関連性は薄いとみているそうです。

犯人が64歳の地元民であることから、バカ騒ぎしに来ている観光客に対して鬱憤のようなものがあったのか? それとも、反政府・反社会的な意思表示として、たまたまラスベガスの観光客が狙われただけなのか?

犯人の家族(弟)によると、犯人は宗教的・政治的にも特におかしなところはなかったとのこと。

ラスベガス銃撃テロを犯した犯人の弟の証言

死人に口なしとなった今では、ラスベガス銃乱射事件のはっきりとした動機がわかりませんが、多数の死傷者を出したことについては本当に罪深い話です。

ラスベガス銃乱射事件で『伏せる』は間違いだった?

ラスベガス銃撃テロの状況、地図

ラスベガス銃乱射事件では、SNSを中心に事件当時の動画がたくさんシェアされています。

そこで気がついたのは、多くの観光客がとっさに『伏せる』という姿勢をとっていたことです。しかし、冷静に考えてみると、この『身を伏せる』という対処法は間違いなのではないかという指摘も多く見られました。(もちろん、一般的な銃撃は水平射撃であることが多いので、基本的な対処法として『伏せる』ことは間違いではありません)

つまり、ラスベガスの銃撃テロの場合、犯人が頭上から銃を乱射しているので、身を伏せてしまっては逆に被弾面積を広げることになるのではないかということ。ホテルの32階という高さから銃弾が降り注いでいる状況で、その場で伏せたところで危険に身を晒している状況から脱することはできません

見方を変えれば、身を伏せた時の角度や、身を丸めた状態で伏せた場合ならどうだという考え方もできます。これもやはり、頭上から降り注ぐ銃撃からの危機的状況から脱することができてないと言えるでしょう。

頭上から降り注ぐ銃弾が地面に跳ね返る時、銃弾は入射角よりも低い角度で飛び、被弾することがあります。もちろん、銃弾がそのまま土にめり込む場合もありますが、石や固い何かに当たれば跳弾する可能性が否めないからです。

 

今回、ラスベガス銃撃テロが大惨事を招いたのは、犯人が地の利を得ていたことが理由として挙げられるでしょう。

そして、20丁近くのアサルトライフルや自動小銃がホテルから押収されたことから、計画的に大勢の人間の命を奪うことを想定した犯行であること。

怖ろしい話ですが、この銃撃は目をつぶってでも人に危害を与えることができる場所だったのです。

もちろん結果論ですが、攻撃を受けている側が伏せて銃撃が収まるのを待つというのは、かなり厳しい状況だったことは間違いないでしょう。

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頭上からの銃撃テロの対処法は?

ラスベガスの銃撃テロは、一体どのように対処すればよかったのか?

ここで問題となるのは、銃声が聞こえた時に、それがどの地点から撃ってきているものなのか判断できたのか?というところでしょう。

もちろん人間の耳は立体的に音を捉えることができるので、銃声がどの方角から聞こえるものかはわかります。ただ、これも状況によっては、どこから銃撃されているのか理解するまでに時間を要することも考えられます。

今回のケースで言えば、ホテルの目の前にある野外コンサート会場。

大音量で音楽を鳴らすコンサート会場は、基本的に音の反射の少ない場所。ただ、事件が起きた時の映像を見れば、コンサート会場ではカントリー・ミュージックのLIVEが行われていました。そこに3~4万人の観客がギュッと集まっているといった状況。

大音量で音楽が鳴り、人々は酒を飲んでその音に酔いしれています。そこで誰かが銃声に気が付き、一気にそれが数万人の観客へと広がっていく。途中で音が止みましたが、その時には銃で倒れた人も何人か居たわけなので、かなりのパニック状態だったことは間違いありません。

さらに、狙撃してきたホテルの32階の部屋からコンサート会場までの距離が約400mであることを考えれば、銃声がどこから聞こえてきているものなのか、とっさに判断できなかった可能性があります。

犯人が狙撃してきたホテルの窓

ただ、映像を確認すれば、多くの人が逃げている方向へと一気に人がなだれ込んでいるところも確認できます。それは単純にコンサート会場の出口方面だったのかもしれませんが、コンサートが中断されてからは、犯人が銃撃をしている場所から逆方向へ進路を取っています。

人間は想定していない危機的状況に陥った時、集団心理として皆と同じような行動を取るものですが、テロに遭った時の生存率を上げるのであれば、事前の危険予測が必要であることは言うまでもありません。

 

頭上からの銃撃対しては『逃げる』しかない?

今回のラスベガス銃乱射事件においては、犯人の狙撃場所、立て続けに続く銃声、視野の広いコンサート会場という条件を考えれば、『銃撃場所から反対方向に逃げる』のが唯一正しい手段だったかもしれません。

逃げるというのは、銃弾が飛んでこない場所、または頑丈な建物の影に隠れるということですね。

ラスベガス銃撃で逃げ惑う人々

ただ、それは結果論であり、多くの観光客が身を伏せていれば、それに従ってしまうのは仕方がないことです。それに、映画でも銃撃に背を向けて逃げるシーンがほとんどないことから、銃撃に対して『逃げる』という選択が思い浮かばないものなのかもしれません。

しかし、実際は一発の銃弾でも、動脈を断裂して失血死する恐れがあるので、とっさの正しい判断が命を救うことになるでしょう。

 

銃撃による被害と距離には密接な関係があります。当然、距離が離れれば離れるほど生存率が高くなることは事実として知られています。ラスベガスの銃乱射は、短時間で数百発の弾が発射されているので、迅速に逃げなければいけない状況でした。

しかし、テロへの危機管理意識がなければ、正しい対処どころか、逆に命を危険にさらす可能性もでてきます。これを回避するには、普段からの危機管理が大切だということですね。

ラスベガス銃乱射、走って逃げる人

テロから身を守る方法としては、『人が集まる場所に行くのは最低限の時間にしておく』『知らない場所でも避難経路をイメージしておく』『危険を感じた時は銃声が聞こえた方向と逆に逃げる』ということが挙げられます。

【参考記事】
ラスベガス銃乱射事件はなぜ起きた?海外でテロから身を守る方法

アメリカで銃規制反対が多い理由!銃乱射事件後に銃が売れる社会

 

ラスベガスの銃乱射事件は、アメリカ史上最悪の大惨事となってしまいました。

銃撃に巻き込まれた時は『伏せる』が正しい選択とされていますが、頭上からの銃撃に対しては、『逃げる』という選択をとらなくてはいけません。

もちろん、ラスベガスのケースは結果論に過ぎませんが、普段からテロに対する危機管理をしていないと、臨機応変に対応できないことを痛感させれる事件です。

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